5月18日のWIN④栗東Sは、臨戦過程がポイント。前走がJRAで上がり3ハロンタイム順位が3位以下だった馬は、20年以降〈3 1 3 55〉で、3着内率が11.3%にとどまっています。地方のダートグレード競走をステップに臨む馬や、前走で出走メンバー中上位の上がり3ハロンタイムをマークした馬に注目するべきでしょう。
ただし、前出の条件に引っ掛かっていた馬のうち、前年以降にJRAの1400メートル未満の重賞かオープン特別で、3着以内となった経験がある馬は〈3 1 1 7〉とかなり堅実。1200メートルのレースに十分な実績のある馬が出走してきた場合、臨戦過程を問わず、押さえておきたいところです。
WIN⑤のヴィクトリアMは、年明け以降のレースで好走している差し馬を重視したほうがよさそう。同年に13頭立て以上のJRA重賞で上がり3ハロンタイム順位が5位以内となった経験のある馬は、20年以降〈3 3 3 20〉と堅実でした。
ちなみに、この経験がなかった馬のうち、前年以降に東京のGⅠを勝った経験もなかった馬は、20年以降〈0 1 1 47〉。今年は東京のGⅠを勝ったことのある馬が1頭もいません。前述の傾向を例年以上に強く意識するべきでしょう。
あとはコース適性も見逃せないファクター。前年以降に東京の重賞かオープン特別で「7着以内、かつ上がり3ハロンタイム順位が5位以内」となった経験のない馬は、20年以降〈0 1 1 46〉と苦戦しています。
さらに、同じく20年以降の3着以内馬15頭中14頭は、ノーザンファームと社台ファームの生産馬です。
特別登録を行った馬のうち、これらの条件をすべてクリアしているのはボンドガールだけでした。前哨戦で人気を裏切ってしまった直後ですし、今回は絶好の狙い目かもしれません。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「ウルトラ回収率2025-2026(競馬王馬券攻略本シリーズ)」(ガイドワークス)が好評発売中。