社会

JR東日本が「支社制」から「事業本部制」へ!支社が運行していた「観光列車」はどうなるのか

 JR東日本が勤務体制や賃金制度といった会社の体制を、今年7月1日に大きく変えると発表した。

 最も大きな変更は事業運営体制で、これまでの「第一線の職場」と「本部・支社」「本社」という三層構造から「第一線の職場と本部・支社を融合した事業本部」と「本社」の二層構造にする。エリアの管轄が10の支社から36の事業本部になり、細やかなサービスの提供を可能にするという。

 ここで気になるのが、各支社が運行していた臨時の観光列車だ。この事情を鉄道ライターに解説してもらおう。

「JR東日本は本社の下に10の支社があり、それぞれが担当エリアを管轄しています。ここで走らせる臨時列車は各支社が企画し、運行する。支社によって臨時列車の運行に積極的かそうではないかの差があり、高崎支社や盛岡支社は精力的でした」

 高崎支社は群馬事業本部に、盛岡支社は盛岡事業本部になるが、変更後に臨時列車がどうなるのか未知数だ。さらに事業本部制になることで、観光列車において心配になることがもうひとつあると、この鉄道ライターは指摘するのだ。

「10の支社から36の事業本部に細分化された場合、事業本部をまたいで走る臨時列車が運行されるのか、非常に気になりますね。例えばこれまで、千葉は千葉支社の管轄でしたが、今後は千葉事業本部、房総事業本部、京葉総武事業本部、松戸事業本部の5つに分かれることになり、事業本部をまたいだ臨時の観光列車が走るのかどうか。房総事業本部が企画した列車は、管轄エリア内しか走らない、なんてことになるかもしれません。そうであれば、魅力は半減します」

 すでに運行している観光列車がどうなるのか、こちらも気になるところだ。新潟支社が新津駅(新潟)と会津若松(福島)の間で運行しているSL列車「SLばんえつ物語」は、運行区間が新潟事業本部と福島事業本部に分かれる。運行が中止されることはないが、運行日の減少など、影響が出てくるかもしれない。いずれにしても、7月1日以降の動向を注視したい。

(海野久泰)

カテゴリー: 社会   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
ドジャース・佐々木朗希「やっぱり故障離脱」でズバリ的中した「広岡達郎の警告」
2
【ソフトバンク】小林誠司トレード獲得VS嶺井博希の打撃爆発…どうなる「甲斐拓也の穴」補強
3
ロッテ新球場ドーム型建設が困難な日本ハム「エスコンフィールド」との「カネ集め」の差
4
同席解説者が脱帽!岡田彰布が「次の展開」をズバズバ言い当てる「NHK神解説」の眼力
5
「世界の地下」が静まり返った2週間…M3以上なし「地震休止期」が示す「不気味な法則」