社会

ブラッシングをせがむ猫と怒る猫…その違いを我が家の猫で検証してみた結果…

 猫には年に2回、毛が生えかわる「換毛期」がある。季節は春と秋だが、猫を飼っていると気になるのは、冬の間にフワフワしていた毛が硬い毛に変わる春だろうか。

 短毛の我が家の3匹の猫は、春先の抜け毛がより激しい。春は花粉症の季節だが、猫アレルギーの人はもとより、猫の毛のためにクシャミをする人もいるのではないか。

 生えかわり対策は、ブラッシング一択だ。ブラッシング用の手袋もあるが、今も使っているのはヘラ型のブラシ。知人からもらったものだ。以来、14年間も使い続けている。人が握れるくらいの短い把手の先に、長方形の金属板に細い針金のブラシがついているもので、丈夫で長持ち。

 2021年に死んだ八割れのソックス猫(4本の足がソックスを履いているみたいに真っ白な猫)だったジュテは、ブラッシングが何より好きだった。換毛期に関係なく、年がら年中、ブラッシングをやってあげると喜んだ。特に背中が気持ちいいのか、匍匐前進する姿勢でベタッとお腹を床につけ、チラッチラッとこっちを見てブラッシングを要求してきた。

 ブラシに黒い毛がギッシリ詰まるくらいにゴシゴシやっても痛がらず、いっぱいになった毛をむしり取ってから2度、3度とやってあげることもあった。その毛を集めたら、小さな毛のボールができた。あんなにブラッシングが好きな猫がいるのだろうか。

 しかし、これには深い反省がある。ジュテはお腹にガンができて死んだが、ガンが見つかる前あたりからブラッシングを嫌がる時があった。そのことをはっきり認識できたのは「いよいよ」となった頃で、連れ合いのゆっちゃんは、

「あれはブラッシングするとお腹のガンのところに当たるのが痛かったんじゃないかな」

 と今でもしみじみと言う。そんなことがあったので、今は気をつけてブラッシングしている。

 と、そうはいっても、体重10キロ前後で短毛のキジシロのガトーには、ブラッシングは必須だ。よくペロペロと毛繕いするが、それだけでは追いつかないくらい、体を覆う毛が多い。コロコロした便をすくうと、便と便が毛でつながっているのは当たり前。そのため、食べると毛玉を吐き出す猫草を与えている。猫草は胃を痛めるというが、ガトーには毛玉対策が優先だ。

 ところが、ガトーはブラッシングがあまり好きではない。背中にブラシを当てると、後ろ向きにこちらを見ながら「何するの?」という目つきで怒っていることも。それでも背中に当ててブラッシングすると、及び腰の格好で必死に逃げようとするか、またはブラシを前足、手で払いのけようとする。

 どうして嫌がるのか。その理由になんとなく気が付いた。どうやらガトーにとっては強めだったようなのだ。ジュテの時の反省があるからソフトタッチのつもりだったのだが、それでも強いということだろう。やはりその意味でも、ジュテは特別な猫だったといえる。

 今は軽く撫でるくらいの感じで、流れるようにやっている。すると気持ちがよさそうで、目を細めていることも。ただし、ガトーの毛量はすごいので、それだけでも毛はビッシリ取れる。これを繰り返すこと3回。大きくて短毛のガトーを覆う毛の多さたるや、もう…。

 末弟そうせきにとって、ブラッシングは飼い主が遊んでくれていると思うようで、ブラシに手をかけて遊ぼうとする。「遊んでるんじゃない!」と声をあげると、余計に嬉しそうでピョンと飛び上がる。まだヤンチャ盛りなのだ。

 もっとも、そーっとやるようにしたら匍匐前進スタイルになって、おとなしくしている。ゆっちゃんと「ジュテみたいだ」と言い合っている。どちらも黒猫。やはり共通しているのだろうか。

 そして3兄弟の真ん中の猫、抱っこできないクールボーイはブラッシングしてあげることもできない。ゆえに一度もやったことがない。抱っこできない猫は、寿命が短いとか。仮にお腹に悪いものができても、気付いてあげることができないわけだから。

 しかし、なぜか白猫のクールボーイの毛づやのよさといったら! ブラッシングしなくても白毛に艶があるのだ。いったい、どういうことなのか。ブラッシングはしてもしなくてもいいということなのか。それとも栄養がいいのかな。

(峯田淳)

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