スポーツ
Posted on 2025年06月17日 17:59

「クラブワールドカップ展望」浦和レッズはどこまでいけるか林陵平が緻密分析

2025年06月17日 17:59

 ついに開幕した「FIFAクラブワールドカップ2025」。今大会から出場チームを32に増やし、世界的な大会として開催される。日本からは浦和レッズが出場しているが、世界の強豪クラブを相手にどこまで戦えるのか、目が離せない。

 では実際に、どこまでやれるのだろう。元日本代表の鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに、東京大学運動会ア式蹴球部の元監督で、解説者として高く評価されている林陵平氏が出演し、分析を行った。

 浦和はグループリーグでリバープレート(アルゼンチン)、インテル・ミラノ(イタリア)、モンテレイ(メキシコ)と対戦するが、

「強いですよ、相手は」

 と強豪が揃っていると林氏は言う。

「(浦和は)一貫性が欠けていると感じる。Jリーグの柏戦は厳しいことを言ったが、今は適材適所に誰をどこに置くかがはっきりしてきた」

 スコルジャ監督については、

「もともとは守備的な監督で、守備をしっかり整えて、攻撃はある程度、選手のタレント性に任せる部分はあるので、そこの改善はまだあまり見られない。構造的に攻守においてどういうふうに攻めて、どういうふうに守って、どこから攻撃するかって部分は少し見られない。タレントで補っている」

 監督の戦術面はベストとは言えないようだ。しかし、

「絶対的な選手が1人いる。サミュエル・グスタフソン選手。彼がいるかいないかで、浦和レッズは戦い方が全く変わる。彼が中盤にいることで、ビルドアップの引き出しが増える。守備もしっかり戦える」

 グループリーグ2戦目で戦うのは、チャンピオンズリーグ準優勝のインテルだ。

「インテルは3-1-4-2。守備の時は5-3-2。浦和はサイドバックがフリーになりやすい。そこにボールを預けて前進できるかが重要になる。インテルはカウンターのイメージが強いチームだが、ボール保持のビルドアップの局面も上手いチーム。インテルの方が圧倒的にボールを保持する。なのでレッズ側がカウンターを狙う展開になるのかなと思う。松尾佑介のスピードは生きてくる。ブロックをしっかり作って、そこから跳ね返して前線で起点を作って、相手を押し込むことができるか」

 第3戦のモンテレイはこう分析した。

「強さがありますし、システムは4-2-3-1。いい選手がたくさんいる。オリベル・トーレス選手やヘスス・コロナ選手、セルヒオ・カナレス選手、そしてセンターバックにはセルヒオ・ラモス選手がいる。監督はドメネク・トレントといって、もともとグァルディオラの下でヘッドコーチをしたことがあり、今年の5月ぐらいからモンテレイを指揮している。まだ作り始めなので、組織的にというよりはうまさとか球際の部分、あとは個のクオリティーで戦っている」

 グループリーグは格上ばかりだが、浦和にも勝機はあるそうで、

「浦和も戦えると思う。それはJリーグと違って、海外のチームはある程度スカウティングはするんですけど、肌感覚でまだ対戦したことがない。そうなると『日本のチームだろ』みたいな入りになった時に、浦和のポテンシャルをしっかり出して、自分たちのやりたいことがしっかりできれば、対等に戦える」

 その上で、浦和にエールを送ったのである。

「相手を意識するというよりも、自分たちの良さを出そうとした方が戦えると思うんです。だから伸び伸びやってほしいです。初めて戦う相手が多い中で、浦和のことはあまり知られていないと思う。なので、逆にやりやすさはある。自分たちがやりたいことができると思うので。それを生かしてほしい」

 浦和は6月22日にインテルと、6月26日にモンテレイと対戦。グループリーグを突破すればボルシア・ドルトムント(ドイツ)と激突する可能性が高い。ぜひともドイツの強豪との戦いが見たいのである。

(鈴木誠)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/8発売
    ■530円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク