例えば、こんな場面を想像してほしい。休日の昼下がり、渋滞を避けようと、カーナビが案内した田畑の間の脇道へ入る。一般に使われている道で、車同士がすれ違える程度の幅はある。だが速度を指定する標識や標示、中央線、車両通行帯はなく、中央分離帯や柵も...
記事全文を読む→「日本ではもう稼げない」最大勢力ベトナム人労働者が続々帰国する「日本離れ」の深刻な近未来
「もう日本では稼げない」
そんな空気が今まさに、ベトナム人の間で広がり始めている。
ベトナム政府は9月10日から、海外で不法滞在を続ける自国民への罰則を強化する。8000万~1億ドン、日本円で約48万~60万円という高額な罰金が科される可能性があるのだ。
これを前に、日本の入管には帰国を希望するベトナム人が続々。入管庁も「現場感として、出頭してくるベトナム人不法滞在者の数が増えている」としている。
問題は不法滞在者の帰国だけではない。むしろ日本にとって深刻なのは、これから日本を目指すベトナム人まで減ってしまうことだ。
現在、日本ではベトナム人が外国人労働者の中で最大勢力となっており、製造業や建設、介護、農業、食品関連など、人手不足に悩む現場を支えている。
一方、ベトナムでは経済成長が続き、日本で働くメリットは以前ほど絶対的なものではなくなった。そこに円安が追い打ちをかける。
事実、2026年上半期には、日本向け技能実習生のビザ申請が、前年同期比で30~50%減った、との報道もある。日本は2027年から技能実習に代わる「育成就労制度」をスタートさせ、今後も外国人労働者を受け入れる方針だ。
「外国人から選ばれる国」でなければならない
技能実習制度をめぐっては、低賃金や長時間労働、転職の難しさなどが問題視されてきた。新制度では外国人材を単なる労働力ではなく、一定期間の就労を通じて育成する仕組みへの転換を目指している。
しかし、制度を変えれば本当に外国人は日本に来てくれるのか。待遇や賃金が改善されず、円安で母国への送金額が目減りするままなら、制度の看板を掛け替えただけでは人材を引きつけられない可能性がある。かつては「外国人が日本を選ぶ」のが当たり前だった。今や日本もまた「外国人から選ばれる国」でなければならない。
不法滞在者の帰国以上に怖いのは、合法的に働く人まで「もう日本では稼げない」と判断し、別の国へ流れてしまうことである。
(カワノアユミ)
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