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記事全文を読む→【怒りの独走第2弾】「猫は駆除OKな動物」だという「イエネコ問題」で環境省が異例の撤回!
「イエネコ問題」をご存じだろうか。7月5日の本サイトでいち早く取り上げた案件だ。〈「猫はもともと外来種だから駆除しよう」ってマジか!? 環境省と農水省の「イエネコ生態系被害防止策」に憤激!〉と題する記事だったのだが、これが大きく進展した。ひと言でいえば、環境省など役所の敗北である。真っ先に取り上げたことには意義があった。
ざっくりいえば、こうだ。
猫はもともと日本国内にいた動物ではなく、よその大陸からやってきた外来動物であり、国内の動物を食べたりするので規制の必要がある。つまり生態系に影響を及ぼす可能性があるため、環境省と農水省が「生態系被害防止外来種リスト」の「防除推進外来種」に位置づけたい。検討対象は「イエネコ」である。
この時も「イエネコ」とは何か、何のことを言っているのか、一般には極めてわかりにくい表現だと思ったが、ここでは再度、わかりやすい言葉にしたいと思う。
そもそも「イエネコ」という言葉だけでなく、問題になった「ノネコ」といった言葉も一般の人が聞いたことはなく、言葉を弄しているとしか思えない。「学術的にも役人の俺たち的にも」という主張は上から目線で感じが悪い。
現在の猫の実態から整理してみる。
①誰も飼っていない、もともと野山にいたり、外をウロつく野生の猫
②誰かが飼っていたけれども、今は飼い主がいない、逃げたか、もしくは捨てられて野生化した猫
③誰かが飼っているわけではないが、地域猫として住民がお世話している猫
④家で飼われている猫
この4種類だが、もうひとつ挙げるなら、
⑤飼い主が外にも出して、家と外で飼っている猫
この5分類だろう。
役所が言い始めたのはおそらく②のことではないかと思う。奄美大島、小笠原諸島などに誰かが持ち込むとか連れて行った猫が野生化し、ウサギや鳥を猫が食べたりする。そういう猫を「ノネコ」と呼んでいる。そして、その「ノネコ」が大問題になった。
ここからがまたわかりにくいが、猫は元々は日本以外からやってきた外来種で、種名は「イエネコ」だという。つまり①~⑤は全て「イエネコ」なわけだ。
10年前に制定した「生態系被害防止外来種リスト」があって、リストを改定するにあたり、「ノネコ」を種名の「イエネコ」とすると言い出し、役所が「イエネコ」は「防除推進外来種」、つまり殺処分も含め駆除してもいい猫に位置づけるとした。
要するに「ノネコ」を駆除するために、「イエネコ」全部を駆除してもいいことになるわけで、「何をバカな」である。ミソもクソも一緒とまでは言わないが、常識では考えられない暴論だ。
ただ、言い訳として「飼い猫はそれに含まれない」としている。
保護猫団体が「役所の都合で何でも駆除できるじゃないか」と猛反発
そうはいっても一例を挙げるなら、飼っていて一時的に逃げた猫でも、殺処分の対象になりうる。拡大解釈すれば②のために①と③~⑤も殺処分の対象になる、と言うこともできる。メチャクチャでしょ、と言いたくなる。「ノネコ」を排除したいなら、例外規定にでもすればいいのではないかと思う。
当然のごとく、「6月以降、環境省には数えきれないほどの電話やメール、手紙で問い合わせや意見が届き、通常の仕事に支障をきたすほどだった」と新聞が伝えている。特に③の地域猫の避妊や去勢の手術を自費でやって保護、譲渡などを行っている保護猫団体などは「何を言っているんだ。『イエネコ』とすることで役所の都合で何でも駆除できるじゃないか」と猛反発した。
ちなみに、我が家の3匹のうち真ん中の猫(写真)はこれまで2度、脱走した。捕まえて戻る前に「これはイエネコだから」となるのかと思ったら、いたたまれない。
こうした経緯を経て、環境省は「イエネコとすると、誤解を生む可能性がある」として異例の撤回をしたというのだが、当然である。環境省にしても「動物愛護なんて口先だけじゃないか」などと言われなくて済むから、今回の決断は大正解だろう。
最後に加えるなら、物事は誰にでもわかる言葉でわかりやすく伝えてほしいと思う。
(峯田淳/コラムニスト)
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