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永遠の70年代アイドルに会いたい!「吉沢京子(柔道一直線)」柔道場のセットにはクレーン車まであった

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 明るく健康的な笑顔で70年代を照らす「アイドル女優」が誕生した。それは、セーラー服が誰よりも似合った“ミキッペ”こと吉沢京子(61)だ。

 実写ドラマでよみがえった「ど根性ガエル」の作者・吉沢やすみ氏は、熱烈な吉沢京子ファンで知られる。ペンネームだけでなく、美少女キャラの「吉沢京子」を登場させたほどだ。

「ドラマの第1話はたまたま見ていて、とてもおもしろいなと思いましたよ。実は当時、雑誌の企画で先生のスタジオを訪ねて、絵を描くところを見せてもらったことがあります」

 60年代後半から70年代にかけ、吉沢は「おくさまは18歳」の岡崎友紀と並び、身近でかわいいアイドル女優の座を獲得。

 ところが、もともと女優になるつもりはまったくなかったという。

「日本舞踊は幼い頃からやっていましたが、少しはしゃべる勉強もしたほうがいいというので、両親が『劇団ひまわり』に入れたんです。仕事とは思っていなかったのに、入ったとたんに少女雑誌や学年誌のモデルが続きましたね」

 やがてCMやドラマの仕事も舞い込み、1枚の写真が当たり役を呼び込む。電車につられた「商工中金」のポスターで、バトンガールに扮した吉沢を東映のプロデューサーが目にした。桜木健一主演でドラマ化が決まっていた「柔道一直線」(69~71年、TBS系)のヒロイン・高原ミキことミキッペに適役だと声がかかった。

「私が15歳になったばかりで、中学から高校にかけての物語の年齢設定とも合っていたと思います。ただ、主演の桜木さんは私より7つ上で、ピアノに乗って足で『猫踏んじゃった』を弾くシーンが有名な近藤正臣さんは一回りも上でした」

 原作は、スポ根マンガの傑作を数多く生んだ梶原一騎氏。吉沢が桜木に向かって語るセリフには、梶原氏の哲学がたびたび反映されていたと吉沢は回想する。

 また梶原作品に欠かせないのは、視聴者を釘づけにする破天荒な必殺技だ。本作で披露された「空中二段投げ」や「地獄車」にピンとくる人も多いだろう。その撮影現場も、吉沢にとって忘れがたい思い出となっている。

「撮影スタジオに柔道場のセットを作るんですが、特撮が多いから、いつもクレーン車とマットとトランポリンが置いてありました。実際の柔道場もそうでしょうけど、汗のニオイがムンムンしていて、まるで工事現場みたいでしたね」

 桜木とは同じ梶原氏原作の「太陽の恋人」(71年、NET系)でも共演。そのため、ファンから「つきあっているの?」と聞かれることも多かったが‥‥。

「年齢が違うし、それはお互い、まったく考えてなかったでしょうね(笑)。それに、当時の超過密スケジュールは恋愛どころではなかったです」

 83年には会社員と結婚したが、一児をもうけたのち、89年に離婚。以来、子育てと女優業を両立させてきた。

 そんな吉沢と同じく、70年代の青春ドラマ群に欠かせなかったのが故・坂口良子だった。吉沢が彼女との最後の思い出を語る。

「良子ちゃんが亡くなる1年前、バラエティ番組で私に会いたいというので久々に顔を合わせたんです。良子ちゃんが私に『こんなに変わらない人はいない』と言って大泣きしたんですね。泣くほどのことかしら‥‥と思ったけど、すでにご自身の病気を覚悟していらしたんでしょうね」

 そこには、茶の間で愛された者だけが知る「連帯感」があった──。

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