芸能
Posted on 2015年12月09日 01:57

紅白歌合戦“ドラマチック歌姫”の60年史!【<72年第23回>「どうにもとまらない」山本リンダ】

2015年12月09日 01:57

20151210k

 間もなくデビュー50周年を迎える山本リンダ(64)は、これまで3次にわたる「リンダブーム」を巻き起こした。さらに、それぞれのブームで紅白に出場した奇跡の持ち主だ。

 中途半端じゃダメなんです。それまでのイメージを全部、ぶち壊すくらいの勢いで、一切の笑顔も見せないで歌おう──。

 それが「どうにもとまらない」(72年)に賭けた思いでした。この曲がダメなら、歌手としてはやっていけないだろうと覚悟していました。

──

 66年に「こまっちゃうナ」でデビューしたリンダは、同曲の大ヒットで翌67年の紅白に16歳で初出場。舌っ足らずのアイドル的な歌手として最初のブームを起こした。

──

 初めて紅白に出た時は、他の人のリハーサルを客席で見ていて、この舞台に喜びの涙も悲しみの涙もしみついているんだなと思ったんです。そのくらい芸能界は厳しい世界で、私も翌年に早くも落選して、そのことを実感しました‥‥。

 ただ、初出場はとても楽しかった記憶があります。舞台袖ではドキドキしながら待っていたけど、イントロが鳴ったらそこに楽しさが加わりましたね。

 2度目の出場までは5年のブランクがありましたが、あの「どうにもとまらない」はレコード会社をキャニオンに移籍しての第2弾。しかも同系列のフジテレビがプロジェクトチームを組んで売り出すという珍しい形でした。

 作詞は阿久悠先生、作曲は都倉俊一先生で、阿久先生は「恋のカーニバル」というタイトルをつけていたんです。ところが、サビのフレーズにこだわったプロデューサーが「どうにもとまらない」に変更。阿久先生は「ああ、そういう線か!」と納得していらっしゃいました。

 この曲では「こまっちゃうナ」のイメージを全て変えるため、歌唱法もワイルドにして、衣装も日本で初めて「ヘソ出し」に取り組みました。

 私も低迷期が長かったから、レコードを売るというのがいかに大変かを知っています。この曲のためにレコード会社の人たちが寝ないでキャンペーンしてくれて、そして大ヒットしたのはとてもうれしかった。

 ただ、ヘソ出しの衣装が引っ掛かったのはNHKの歌番組。いつもはパンタロンにヘソの上で結んだ赤いブラウスですが、さすがにそれでは出られない。1度、ヘソ上まであるパンタロンを着ましたが、それだと曲の感じが出ない。

 そこで作戦を立てました。ブラウスをいつもより下で結んで、リハーサルでは踊りも抑えめにして、本番では「エイヤッ!」とほどけるような激しい踊りでヘソ出し成功。以来、紅白も含めて「解禁」にこぎつけました(笑)。

──

 世界千夜一夜シリーズと名付けられて「狙いうち」(73年)などヒットを連発。紅白も3年連続で出場していたが、80年代以降、再び停滞期に入った。

──

 それまでは「まだ歌っているの?」と言われることもありましたが、90年代に入って子供たちからサインを頼まれたんです。どうして、この子たちがと思ったら、アニメの「ちびまる子ちゃん」で使われていたんですね。

 さらに、米米CLUBがステージで「リンダメドレー」をやってくれていたり、六本木や新宿の踊るほうのクラブで「リンダタイム」が盛り上がっていたり。

 それが“第3次ブーム”と呼ばれ、91年の紅白に17年ぶりに復帰することができたんです。その年はレコード大賞でも特別賞をいただきましたし、紅白では「どうにもとまらない~狙いうち」のメドレーだったので、ステージ上での早着替えをやりました。

 クラブで踊る若い人たちがブームを作ってくれたと思うと、ずっと歌っていてよかったなと感じましたね。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    政治
    2026年09月30日 20:00

    「再結集した公明としての新しい出発になる」記者会見で党勢拡大への意欲を示したのは、公明党の西田実仁幹事長だった。中道改革連合の分裂に伴い、離党した公明党出身の衆院議員28人が間髪を入れずに、元の所属先へと復党した。これで衆参両院合わせて49...

    記事全文を読む→
    女子アナ
    2026年10月04日 11:15

    宮根誠司アナが司会の「情報ライブミヤネ屋」(日本テレビ系)が10月2日に放送開始から約20年で最終回を迎えた。読売テレビ制作の関西ローカル放送として、2006年7月31日にスタート。2008年3月31日から全国ネット放送を開始すると、一時期...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    政治
    2026年10月05日 11:30

    アメリカ・トランプ大統領との首脳会談の場を利用し、高市早苗首相への的外れな口撃に終始したのは、中国の習近平国家主席だ。日本のメディアは米中双方が「同盟」という言葉をどう使ったかなどと、表層の言葉尻を捉えて大騒ぎしているが、完全に本質を見誤っ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/29発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク