事件

東京・上野「介護タクシー社長監禁殺人」に新証言!(1)犯行におよんだ理由とは?

20161229m1st

 まるでVシネマのような事件である。都心で250台もの介護タクシーを束ねる社長が忽然とさらわれ、そして遺体が未確認のまま、3年後に殺人グループが検挙されたのだ。その首謀者から、事件の鍵を解く「ある計画」を持ちかけられた人物が、その一部始終を明かした。

「俺と一緒に事業をやらないか? もうすぐ2億円が入るんだよ」

 神奈川で宅配業を営む香川浩之氏(49)=仮名=は、そんな夢のような話を持ちかけられた。12年夏頃のことである。

 香川氏は、何やら胸騒ぎを覚えた。もしかしたらこの男は、あの「社長」を殺すつもりではないかと…。

 男が「社長」に対して積年の恨みをを募らせていたことは、何度となく聞かされていたからだ。

 そして今年11月23日、警視庁組織犯罪対策4課は、12人もの男女を逮捕する。東京・台東区で介護タクシー運営会社「ウィル」の社長をしていた金子竜也さん(当時48歳)を13年1月に連れ去り、車に監禁してスタンガンを押しつけるなど暴行し、その後、金子社長は死亡。そのまま死体を遺棄したとして逮捕監禁致死容疑での逮捕だった。

 その首謀者が元暴力団組員・広瀬慶太容疑者(49)で、香川氏と知り合ったのは18年ほど前のことだったという。

「物腰の柔らかい男で、とてもヤクザには見えなかった、というのが第一印象。知り合いを介してだったんだけど、広瀬には『頼母子講』と呼ばれる無尽に誘われたり、思えば最初から金にまつわることが多かった」

 人なつっこい広瀬容疑者は、香川氏にたびたび会いに来たという。そして香川氏は、広瀬容疑者と金子社長の縁も聞かされた。

「俺と知り合う前に、金子社長が吉原で貸金業を始めて、その“ケツ持ち”のような形で経営に絡んでいたのが広瀬だった」

 金子社長と広瀬容疑者は、もともと「半グレ」のような時期があり、そこで親しくなったという。ただし、貸金業が順調に発展していくと、2人の間に亀裂が生じたと香川氏は証言する。

「分配金のトラブルだったと思うけど、金子社長は別の組織の人間にケツ持ちを鞍替えした。実は、金子社長にはもう1人、共同経営の男がいたんだけど、それもあわせて、広瀬からしたら『この野郎!』という感じになったんだ」

 後述するが、この共同経営者にも、あわや金子社長と同じ“惨劇”が降りかかるところだった。

 ところが、広瀬容疑者は、思わぬ形で金子社長や香川氏の前から姿を消すことになる。

「99年頃に、広瀬は覚醒剤の密売で逮捕されて、懲役10年を食らった。あいつがいた組は『シャブ屋』と呼ばれたくらいだから、取り引きの量もかなりのものだったと思うよ」

 この長い服役の間に広瀬容疑者は「ある計画」を思いつき、そして出所後、周到に手だてを整えていった‥‥。

カテゴリー: 事件   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
4
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
5
「これは…何をやってるんですかね」解説者がア然となった「9回二死満塁で投手前バント」中日選手の「超奇策」