芸能
Posted on 2017年10月20日 05:57

オールナイトニッポン50年の全秘史(3)谷山浩子「冷静に『ナマモノが揺れて』と実況しました」

2017年10月20日 05:57

 童話的な世界観で聴く者を幻想空間へと誘うシンガーソングライター・谷山浩子(61)。デビュー以降45年間の歌手生活の中で、異彩を放つ4年間があった。82年4月8日から86年4月3日まで担当した木曜2部は、それまでのキャラクターを覆すある出来事もあり‥‥。

 オファーが来た時は、「私のようなおもしろいことが言えない人間が出ていいはずがない!」と断りたかったのですが、「頼むから断らないで」と熱く迫るマネージャーを前に断る度胸もなく‥‥。

 目の前真っ暗になりながら迎えた初回当日、直前までパニック状態でした。

「帰る」とマネージャーに口走ったら、「帰ってもいいけど歌手生命終わるわよ」と脅かされ、しかたなくマイクの前に座りました。

 番組のコーナーには、「浩子の深夜童話館」などのエッチな話題を取り上げるものもありましたが、エッチな話題はけっこう好きだったので、楽しんでいた一方、露骨で下品なエロは嫌いだったので引いていた部分もありました。中でも、色っぽい声と吐息で文字を表現するクイズは楽しかったですね。エロ漫画家さんたちとの交流もありましたね。

 何より、「リスナーをなんとか喜ばせたい」という気持ちが強く、「ウケるならなんでもやります!」という心情が強かったんです。

 特に印象に残っているコーナーは、組織票OKの「ザ・ベストスリー」。普通の曲への投票のほか、第1回の1位は高校の校歌でしたし、リスナーが自作テープを送ってきて、本人がその曲に対して、何百枚もハガキを投票してきたこともありました。

 オリジナル音源はたくさんありました。「サザエさん」のテーマ曲を短調にして歌っただけの「陰気なサザエさん」や、笛の弾き語りが驚くべき「おじぞうルンバ」、沢田研二さんの「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」のイントロビートに乗せ、あみんの「待つわ」を歌った「6番目の待つわ」などが印象深いです。

 最も高聴取率だったのは、私の誕生日に、リスナーさんや関係者の方がくれたプレゼントをひたすら開け続ける2時間だったそう。

 その回をたまたま聴いたという知り合いが、のちに教えてくれましたが、いわく、「なんかガサガサ音がして、それがいつまでも続くので、なんなんだ、この放送は! と気になって結局最後まで聴いてしまった」そうです。私自身は「ケーキ食べま~す」なんて言った気がしますが、それ以外はまったく記憶に残っていないんですよね‥‥。

 他にも印象的というか、強烈な思い出があります。木曜1部はビートたけしさんがパーソナリティだったのですが、2部のオープニングにたけし軍団の方々が3~4人乱入して踊りまくってくださったことがありました。全員、下半身裸で。アシスタントの女の子の悲鳴が響き渡る中、私は使命感に駆られて「ナマモノが揺れています」など一生懸命中継しました。

 最終回にはたけしさんがサプライズでお花を持って来てくださり、「こんなに朝に近い時間帯まで待っていてくださったんだな」と感激しましたね。

 この4年間の経験のおかげで、以降は自分のライブでも気負わずに楽しんでトークできるようになりましたし、以前よりも性格が明るくなりました。

 今は「谷山浩子のオールナイトニッポンモバイル」(ニコニコチャンネル)というネット配信の番組をやっています。月1度は生配信もしているので、よかったら聴いてくださいね。

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