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「馬よりルメール優先主義」に激論勃発(1)ルメールが乗れるように出走レースを調整

 秋GI戦線真っ盛り。先日、3歳クラシック3冠目となる秋華賞、菊花賞が終わったが、オークス、ダービー馬がともに不在。「馬よりも騎手を優先」するローテーションに、競馬ファンからは残念がる声が漏れ伝わってくるが──。

 現在の競馬はC・ルメール(38)1強ムードだ。次から次へと、彼のもとに有力馬が集まってきている。そのため、馬主や調教師は彼が乗れるように出走レースを調整。馬もそれに合わせて仕上げていくありさまだ。

 その最たる例は、ほとんどの有力馬をルメールに乗せている藤沢和雄厩舎。今秋もダービー馬レイデオロを神戸新聞杯⇒JC、オークス馬ソウルスターリングは、毎日王冠⇒天皇賞・秋と使い分けし、ルメールが乗れるように図っている。

 もちろん、新馬の有力馬もルメールを確保できるスケジュールに合わせて出走レースを調整しているが、

「藤沢師は、かつてオリビエ・ペリエ騎手と組んで、シンボリクリスエスやゼンノロブロイといった馬で黄金時代を築きました。その再現を、残り4年の調教師生活でしたいようです。そして、日本の競馬にすっかり慣れたルメールなら、やってくれそうだと思っている。もはや『黄金コンビ』と言っていいでしょう」(スポーツ紙記者)

 馬主サイドのラブコールもひっきりなしだ。福永祐一(40)をひいきにしていた佐々木主浩オーナーも、ここにきてルメールへ乗り替えた。GI2勝馬のヴィブロスは、府中牝馬S(2着)に続いて、エリザベス女王杯でもルメールが騎乗する予定。これは福永にとってショックだっただろう。ヴィブロスがモレイラでGIドバイターフを勝った時に、佐々木オーナーは「うちの主戦は、あくまでも福永祐一です」と発言していたのだから。それに福永には、ヴィブロスをGI馬にしたのは自分だという自負もある。そう思うと、この乗り替わりは今後に尾を引いていきそうだ。

 売り出し中の若手、荻野極(20)もルメールに乗り替わられた。7月の新馬戦でアーデルワイゼを勝たせたものの、次走のもみじSではルメールが騎乗(2着)。

 荻野は新馬戦後、「いい内容で勝てましたね。折り合いのつくタイプなので、距離が延びても対応してくれると思います」と喜んでいたが、次のチャンスは与えてもらえなかったのだ。

 この乗り替わりにはファンから「腕を上げている荻野騎手に乗ってもらいたかった。どうせルメールはGIになればもっと強い馬を選ぶことができるんだし」という声も上がったほど。

 調教師の中には、今のように外国人騎手を優遇していたら若手が育っていかない、と危惧の念を抱いている人もいるが、流れを変えていくのは難しいようだ。

「矢作師や音無師は若手を育てるために、自厩舎所属の坂井瑠星(20)や松若風馬(22)になるべく乗せるようにしていますが、有力馬に関しては無理ですね。馬主から『ルメールで行ってほしい』と言われたら、断るわけにはいかない。そういう意味では昔が懐かしいですよ。競馬の世界には『騎手は名馬の背中を知って成長していく』というたとえがありますが、武豊(48)も若い頃にスーパークリークやシャダイカグラといった名馬に乗ることで、騎乗技術に磨きをかけることができた。そういうことは、もうないのかもしれませんね」(前出・スポーツ紙記者)

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