社会

秋津壽男“どっち?”の健康学「断食ダイエットは健康維持に役立つのか。メリット・デメリットの把握をすべし!」

 ダイエット法の一つに断食があります。読んで字のごとく「食を断つ痩せ方」ですが、ここで今回のお題です。断食は健康にプラスに作用するでしょうか。

 現代の日本人の多くは食べすぎです。デスクワーク中心の人ならば、カロリーをほとんど消費しないにもかかわらず、1日に3食どころか、間食までする人もいます。仕事が終われば酒を飲み、締めのラーメンを食べることもあるでしょう。高校や大学の運動部や肉体労働の人ならまだしも、内勤のサラリーマンがこうした食生活をしていると、必ず太っていきます。

 断食にはいくつかのメリットがあります。まず食事を断つため、胃腸だけでなく内臓が休まります。これにより、食べたものを消化させるエネルギーが血液循環や新陳代謝に使われるようになります。摂取カロリーも減るため、体にたまっていた体脂肪が分解されてダイエットにつながります。

 また、食べ物を体内に取り込まないので、体内エネルギーを消費する際に血中の悪玉コレステロールが使われ、悪玉コレステロール値が低下します。さらに、腸内にたまっている宿便が排出されるようになり、便秘も改善されていきます。

 準備不足の断食は危険ですが、しだいに摂取カロリーを小さくしていく「上手な断食」には健康的な効果が見いだせます。その一例が「16時間断食」、つまり1日に8時間だけ食べて、残りの16時間は水だけを摂取するという方法です。「朝食を抜き、昼食(12時)と夕食(20時)以外は一切何も食べず、20時以降は水だけを飲んで布団に入る」「午前中のパフォーマンスを高めるために朝食(6時)、ランチ(12時)を食べたあとは一切食べずに我慢する」

 など、食事時間を6~8時間間隔で1日2回などとパターン化すると肥満型の人は痩せていくでしょう。

 以上は3食を2食に減らす「1食断食」であり、慣れてきたら2食のうち御飯を半分にするなどして、しだいに摂取カロリーを低くしていく方法も一種の断食と考えてください。

 また「1日断食」というやり方もあります。これは週に1日だけスープやジュース類など水分のみを補給して、食べ物を摂取しないという手法です。

 これは休日の摂取物を水分中心にする手法であり、摂取物をヨーグルトや100%野菜ジュースのみにすると、断食しながら栄養が摂れて善玉菌も摂取できます。この際は、前日の夕食で消化のいい和食を軽く摂ってください。

 このように1食や1日に限定すると、普通のサラリーマンでも健康的な断食が実践できるようになりますが、1週間断食など期間が長くなる場合は、断食道場に通ったり、プロに教えてもらうなど、正しいやり方を覚えましょう。でないと、過食症や拒食症、便秘、胃腸の退化、むくみなど体調悪化の危険性が高まります。

 健康的な断食とは「まるで食べない」のではなく、「しだいに減らしていく」のが正しいやり方で、「1日2食をおかゆにする」ようなイメージです

 一つだけ注意したいのは、断食とはリバウンドしやすいダイエット方法でもあります。断食の翌日に食べすぎるとすぐに体重が戻ってしまいますので、おかゆなどを軽く食べ、摂取カロリーを極端に増やさぬようにしてください。

 また、次のような人の断食はお勧めしません。

・糖尿病にかかっている

・体調不良、病気治療中

・痩せている

・動脈硬化を患ったことがある

・ストレスが多い環境にある

 以上の方は、逆効果となる可能性が高いので、注意してください。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

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