社会
Posted on 2019年04月29日 09:55

“令和”特別企画「天皇125代」その謎と真実(3)後醍醐天皇が討幕の推進力に

2019年04月29日 09:55

 歴代天皇の中には推古天皇同様、圧倒的なリーダーシップを発揮、時代を動かした人物は少なくない。その一人が1333(元弘(げんこう)3)年、北条を討って鎌倉幕府を滅亡させた第96代の後醍醐(ごだいご)天皇、その人だろう。1318年(文保(ぶんぽう)2)、31歳で即位した後醍醐天皇はまず父・後宇多法皇(ごうだほうおう)(第91代天皇)を説得、天皇による親政を実現し、これにより院政が終焉した。さらに、鎌倉幕府に批判的な武家や地方の豪族を味方につけ、二度にわたって討幕計画を進めたが、いずれも失敗。天皇位を廃位されて流罪になってしまう。

 だが、後醍醐天皇はへこたれなかった。不屈の魂で島流しされた隠岐の島から脱出。足利尊氏らの協力を得て北条を討ち破り、鎌倉幕府を滅亡させ、天皇中心の朝廷による政治体制を実現させたのである。

 高森氏は「後醍醐天皇が二度の島流しにもめげず鎌倉幕府を倒したという歴史的事実が、幕末の時代変革のエネルギーになった」と指摘する。

「嘉永6年にペリーが来航し、それからわずか15年後、明治元年を迎えるわけですが、この短期間に世の中が大きく変わった背景にはむろん幕末の志士たちが藩を超え、日本国家全体のために奔走した力があった。その時彼らを励ましたのが、一度ならず二度まで島流しにあってもなお、へこたれずに鎌倉幕府を倒したという事実だった。つまり、明治維新の精神的な源流には後醍醐天皇による鎌倉幕府の討幕があったといえるのではないでしょうか」

高森明勅(たかもりあきのり)氏プロフィール:昭和32年、岡山県生まれ。國學院大學文学部卒。神道学・日本古代史専攻。日本文化総合研究所代表。著書に『この国の生い立ち』(PHP研究所)、『天皇から読みとく日本』(扶桑社)、『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)、『私たちが知らなかった天皇と皇室』(SBビジュアル新書)ほか多数。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2026年08月16日 09:00

    「イタい素人タレント」としてたびたびその動向が注目の的となる存在はいつしか、木下優樹菜から坂口杏里へと移りつつある。木下は2019年、タピオカ店の店員に土下座を強要したとされる騒動を経て、芸能界を電撃引退。以降はインフルエンサーとして活動を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    政治
    2026年08月15日 09:00

    部下に対する常軌を逸した「パワハラ行為」が正式に認定された神奈川県横浜市の山中竹春市長が、いよいよ土俵際まで追い詰められている。自身のパワハラ認定調査が公表された影響で、夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)に神奈川県代表として出場する横浜高...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    芸能
    2026年08月14日 20:30

    このところ、長寿番組をバタバタと終了させている印象の日本テレビ。タイトル変更をしつつ23年続いた「行列のできる法律相談所」が昨年3月に、大幅に企画内容を変えつつも32年続いた「ダウンタウンDX」が昨年6月に放送を終了。関西ローカル時代を含む...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/8/18発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク