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掛布雅之×江夏豊「巨人は守り勝つ野球のほうが嫌がるよ」

掛布 今年のセ・リーグは、いかに巨人についていくかがペナントレースの戦い方だと思うんですけど、今の阪神ですとあの3連戦みたいに、巨人のピッチャーを打つというよりも、巨人打線を抑えるほうがいいでしょうね。

江夏 巨人に打ち勝つのはかなり難しいと思うよ。巨人のピッチャー、悪くないからね。やっぱり守り勝つ野球のほうが巨人にとっては嫌なんじゃないかな。

掛布 そして、巨人に食らいついていったあとの交流戦を、阪神がどう戦うかが大事だと思うんですよ。

江夏 去年、交流戦前に巨人は5連敗を2回しても、交流戦でググッと上がってきたからね。一番の問題は、ペナントレースは3連戦だけど交流戦は2連戦ということ。

掛布 連敗、連勝があるんですよね。

江夏 いいピッチャーを持ってこられると、ちょっと苦しくなる。そういう戦い方になりうるところが交流戦の難しいところ。だけど、そこで残るチームが後半戦を勝っていくんだよ。

掛布 交流戦まで5割くらいをキープして、交流戦終了後も5割という数字を残すことがポイントになると思うんですよ。

江夏 5割キープはいちばん大事なことだよ。でも、巨人を潰す方法はあると思うんだよ。阿部を潰せばいい。阿部がいない打線なんて怖くないよ。

掛布 そう! そうなんですよ。江夏さんだったらどういうふうに阿部と勝負しますか。やっぱりインコースは突かなきゃ‥‥。

江夏 当然、そこだよね。

掛布 3零封の1戦目に能見が成功したのは、やっぱりインコースを投げてるからですね。

江夏 インコースを見せ球にして突いていかないと、外一本では抑えられない。

掛布 バッターって速球をインコースに投げられるとすごく意識しますよね。いちばん速い球だからそれを基準にするようになる。それを意識させないで外だけで勝負すると、バッターは楽になる。

江夏 150キロなんて出なくてもインコースに投げられると、いいバッターほどはっきり顔や態度に出るね。

掛布 プライドを傷つけられた、じゃないんですけど「え、ここ来る~?」みたいな。

江夏 マウンド上からわかるもんね。ああ、嫌がってるなって。しかしホントに迫力あるバッターには投げづらいもんだよ。コントロールミスで打たれるというよりも、当てたらイカンという心理が働くからね。

掛布 それがそこそこのバッターだったらねぇ‥‥。

江夏 (当たっても)お前、よけるのヘタやなぁ、って。

掛布 ハハハ!

江夏 やっぱりいいバッターになればなるほど、相対する時こっち(インコース)に投げないとね。僕は王さんには勝負球は肘を狙ってインコースにしか投げなかった。阿部の場合、バッティングの自信がリードの自信にもつながっていくしね。

掛布 阪神は1、2、3番までは機動力がありますから、機動力で阿部の守備のリズムを、インコース攻めで打撃のリズムを崩すことが、巨人を倒すうえでのポイントになりますよね。

江夏 そこがいちばん大事でしょう。

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