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落合博満監督、“オレ流”開幕投手選びに活かされていた「孫子の兵法」

 落合博満氏は、中日ドラゴンズ監督に就任した2004年から8年間で全てAクラス入りし、リーグ優勝4度、日本一にも1度導いた名将ながら、采配は「オレ流」と称された。そんな「オレ流」の初采配といえば、04年の開幕投手選びではないだろうか。

 04年開幕戦で落合氏は、当時絶対的エースだった川上憲伸氏を外し、代わって任命したのは、01年にヤクルトから移籍するも1軍で登板機会のなかった川崎憲次郎氏だった。しかし、その開幕戦は落とす結果となっている。

 この采配について、謎を解き明かす人がいた。「ミスタータイガース」こと、元プロ野球選手の掛布雅之氏である。川上氏のYouTubeチャンネル「川上憲伸カットボールチャンネル」の11月22日に投稿された動画を観ると、04年シーズン後のキャンプに訪れた際、落合監督に「あれはないんじゃないの?」と開幕戦を振り返り、訊ねたという掛布氏。

 落合監督の返答は、「1年目はどうしても勝ちたかった」そうで、川上氏の貯金で優秀する算段だったという。しかし1戦目、2戦目にエース級をぶつけては川上氏が潰れてしまう可能性もあることから、3戦目に起用し、勝つ確率を上げるための采配だったとのことで、「そういう“孫子の兵法”があるみたいなことを落合監督が言いだして…」と語る掛布氏。事実、この年は川上氏が最多勝利のタイトルを獲り、中日はリーグ優勝を遂げているのだ。

 これまで胸にくすぶっていたモヤモヤが、掛布氏の話を聞いて晴れたと語る川上氏。「オレ流」とは、決して落合監督の我流ではなく、あくまで基本に忠実なものではなかったかと感心させられる動画だった。

(ユーチューブライター・所ひで)

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