スポーツ

2塁打もアウトに!?若き日の掛布雅之を幻惑した長嶋茂雄の“魔力”とは

 現在、巨人の終身名誉監督を務める長嶋茂雄氏といえば、1959年6月25日、後楽園球場で開催された阪神との天覧試合で、9回裏にサヨナラホームランを放つなど、現役時代のここ一番の勝負強さには定評があった。また、派手な空振りやサードゴロをトンネルしてみたりと、天真爛漫、かつ豪快なプレーでも国民の人気を博したといえよう。

 その長嶋氏にとっては、現役最終年にあたる74年に阪神でルーキーイヤーを迎えた「ミスタータイガース」こと掛布雅之氏が、元巨人・江川卓氏のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉に出演。後楽園球場での初の巨人戦を振り返ると、長嶋氏らしいエピソードも掛布氏の口から飛び出したのだった(2月20日付け投稿回)。

 代打で出場した掛布氏が、左中間にツーベースヒットを打った時のことだ。

「セカンドベースで止まらなきゃいけないのに、(三塁手の)長嶋さんが“おいで、おいで”みたいな感じに見えちゃったんだよね…」(掛布氏)

 長嶋氏が両手を広げ、招いているかのような錯覚を起こしたため、無理にサードベースに突っ込み、「吸い込まれるように、アウトになった…」と掛布氏はオチをつけ、江川氏、ならびにスタッフの笑いを誘ったのだった。長嶋氏がまるで選手を幻惑する“魔力”でも持っていたかのようである。

 長嶋氏の現役最終年のオモシロエピソードが拝聴できた今回の動画では、掛布氏がスランプに陥った際、長嶋氏が電話でアドバイスの助け舟を出してくれたという人情家・長嶋氏らしいエピソードも掛布氏の口から明かされている。

 ライバルだからと敵視するばかりでなく、球団の垣根を越えて、野球界全体のために─といった精神は、長嶋氏がパイオニアだったのでは…とも感じ入ってしまうトークであった。

(ユーチューブライター・所ひで)

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