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記事全文を読む→テリー伊藤対談「鈴木邦男」(2)安倍首相の靖国参拝をどう思う?
テリー 安倍首相の評価はどうですか。昨年の12月26日には、靖国を参拝したわけですが。鈴木さんご自身も靖国には行ってるんですか。
鈴木 もちろん行ってます。
テリー いつ行ってらっしゃるんですか。
鈴木 8月15日です。ただ当日に行くと、何かイヤなんですよね。軍服を着た人や、鉄砲みたいなものを持った人や、突撃ラッパを吹いてる人たちがいて。日本人は「8月15日には、そういう変な人が来るんだな」くらいに思ってるでしょうけど、その映像が世界中に流されると「ほら見ろ。日本はまた戦争をしようとしてる」と誤解されてもしょうがないですよね。
テリー そこの部分だけ切り取って見られるとね。
鈴木 だから「きちんと私服で行きなさい」と、靖国神社で禁止しなきゃダメだと思いますね。
テリー 首相の参拝に関しては、どのようにお考えですか。
鈴木 靖国神社に祀られた人たちは、日本がずっと平和であるようにと願って亡くなったわけですよね。それにもかかわらず首相が行ったことで、外国の反感を買ってしまう。中には「戦争も辞さずに外交をやれ」なんて言う人もいます。でも、靖国の英霊を利用して再び戦争の状況を作るんだったら、英霊に申し訳ないです。だから、僕は靖国を政治的に利用してもらいたくないと思います。
テリー ということは、首相参拝には反対の立場ですか。
鈴木 参拝すべきでない、というよりも、日本の平和のほうが大事だと思うんです。行きたければ韓国、中国とちゃんと話し合って‥‥というか、自分から話しに行けばいいんですよ。それをやらないで「自分たちは他国から攻撃されている」と主張するのでは、政権をまとめるのに利用しているような気がします。
テリー 戦犯が合祀された時から、天皇陛下が靖国に行かなくなったという事実がありますよね。
鈴木 そうですね。
テリー 天皇陛下の行かない靖国神社って、僕から見ると異常な気がするんですよ。
鈴木 僕もそう思います。A級戦犯の人たちだって、自分たちがそこで祀られるのはよしとしてないんじゃないかと思いますね。
テリー それはどうして?
鈴木 戦争を指導して、赤紙を出した立場と、自分の意に反して戦争にとられた人とは立場が全然違いますから。それでも全て一緒にされている。もちろんそれは、亡くなったら皆同じだという、日本人のよさでもあるんでしょうけど。亡くなった人のことを持ち出されると、どうにも反論できない状況がありますよね。
テリー 右翼の人は、天皇が行かない靖国神社というのをどう思ってるんですか。
鈴木 これまでは左翼があまりにも強かったから、右翼の中でも問題点を整理することが少なかったと思うんですね。「左翼が反対してるんだから、とにかく守ろう」みたいな。「亡くなった人はみんな国のために死んだんじゃないか」「ガタガタ言うな」みたいな。だから、靖国に関しては、もうちょっときちんと議論しないといけないと思いますね。
テリー 今、街宣車に乗ったり迷彩服を着たりする右翼って、どうなっているんだろう。
鈴木 あまりいないんじゃないですか。僕のよく言う言葉に「左翼は死滅した、右翼は乗り越えられた」と。
テリー 右翼は、何に乗り越えられたんですか。
鈴木 右派系の新聞や保守系の雑誌だとか、そういうメディアが右翼以上に過激なことを言っているでしょう。発言者は大学教授や評論家で、警察からもマークされないし、安心して言える。あとはネットで名前も出さずに、無責任に発言している人が多くなって、街頭で右翼の人が主張する意味がなくなってきたということですね。
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