スポーツ
Posted on 2022年10月20日 17:56

サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「セイウンハーデスが大幅良化」

2022年10月20日 17:56

 GI戦が続く中、今週は三冠最後の関門、菊花賞がメインとして行われる。

 京都競馬場の改築・改修による阪神での代替も今年で最後。来年からは再び京都での開催となるが、伝統ある一戦であり、今では世界でもマレな長距離芝3000メートルのGI戦だ。

 その意味では日本のお家芸と言ってもよく、スピードが評価されるサラブレッド競走馬において、スタミナの有無が問われる数少ないビッグレースである。

 よって、中長距離戦までなら圧倒的強さを誇っていた馬が敗れるケースがしばしば見られ、その意味でも興味は尽きない。今年もどんなドラマが待っているのか、楽しみだ。

 三冠最後の関門と前述したが、皐月賞馬ジオグリフ、ダービー馬ドウデュースの顔はない。ならば、より不透明さが増すというもので、どんなレース展開になるのか読みづらく、馬券的にもなかなかおもしろい一戦と言っていい。

 実際、よく荒れる波乱含みのGI戦として知られる。長丁場を経験した馬がいないか、少ないということで未知数な部分が多いからだが、過去のデータを見ても一筋縄では収まらないことがわかる。

 02年に馬単が導入されて以降、これまでの20年間、その馬単による万馬券は7回(馬連は4回)。この間、1番人気馬は8勝(2着1回)をあげているが、2番人気で勝った馬はおらず、2着が4回。1、2番人気馬によるワンツー決着はたった1回のみだ。

 ということで、本命党向きのGI戦とは言い難いが、まずは有力どころの名を挙げてみよう。

 トライアルの神戸新聞杯を完勝したジャスティンパレス、同じくトライアルのセントライト記念勝ちのガイアフォースを筆頭に、ダービー3着、セントライト記念僅差2着のアスクビクターモア、ラジオNIKKEI賞を制し、新潟記念3着のフェーングロッテン、神戸新聞杯2、3着馬のヤマニンゼスト、ボルドグフーシュ、さらにはヴェローナシチー、プラダリアといった面々だろう。

 しかし、どの馬も決定打を欠く印象をぬぐえない。やはり、ひと波乱あり。ここは穴党の出番である。

 最も期待を寄せてみたいのは、セイウンハーデスだ。前走のセントライト記念は7番人気で4着。終始2番手につけての競馬で、追い出してから最後に失速してしまったもの。が、休み明けで仕上がり途上だったことを思うと、人気以上に走ったことは、よく頑張ったと評価すべきだ。

 キャリアは7戦と浅く、低い人気ながら毎日杯4着、ダービートライアルのプリンシパルSを勝ったほどで、秘めた力は十分。毎日杯の前走こぶし賞(1勝クラス)では、のちにオークス2着、紫苑Sを制したスタニングローズのアタマ差2着に好走していることも力の証明と言っていい。

「(休み明けを)ひと叩きしてグンと良化した。馬体に張りが出て、稽古での動きも俄然、素軽くなっている」

 と厩舎スタッフが口をそろえるように、この中間は大幅な良化ぶりを見せている。

「春に比べ、たくましくなって成長を感じる」

 と、橋口調教師も目を細めるほどだ。

 近親にこれといった活躍馬はいないが、女傑トサモアーの血を引く日本の名門フロリースカップ系の出で、母の父がマンハッタンカフェ(菊花賞、天皇賞・春)、そして祖母の父がエリシオ(凱旋門賞などGI5勝)であることからスタミナは満点。

 長丁場はドンと来いのクチと思えるだけに、大きく狙ってみたい。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/15発売
    ■530円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク