芸能

「仕事がないものですから…」沢田研二が伏せていた「田中裕子との関係」【アサ芸プラス2022BEST】

 今年5月からアサ芸プラスで随時連載中のベテラン芸能記者による『壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史』。昔日の芸能取材の知られざる内幕が臨場感タップリに描かれているが、75歳の今も全国ツアーを開催し、現役で活躍する沢田研二が1987年に前夫人と離婚する前後の貴重な取材秘話を明かした人気記事を再録しよう。(5月18日配信)

 沢田研二が共演者の萩原健一、現夫人である田中裕子らとともに、松竹映画「カポネ大いに泣く」の舞台挨拶会見に臨んだのは、1985年2月16日だった。

 無精ヒゲにスーツ姿で壇上に登った沢田は、マイクが向けられると突然、「ア~マ、ポ~ラ」と歌い出し、続けて、

「最近、人前で歌っていないので、舞台に上がるとつい口に出ちゃうんです。たまにはステージに立ちたいですねぇ。仕事がないものですから、(無精ヒゲは)生やしっぱなし」

 そんな冗談とも本気ともとれない発言で、会場を驚かせたものだ。

 ただ、その時はまだ、裕子夫人との関係はマスコミに知られることもなく、後に写真誌により、2人が横浜市内で暮らす様子が報じられ、各社の取材合戦が始まることになった。

 そんな沢田が京都府総合見本市会館でのコンサート中、ステージから落下。全治2カ月の重傷を負い、京都市内の病院に緊急入院したことがあった。沢田がエミ夫人と正式離婚した2カ月後の1987年3月のことだ。

 当然のことながら病院関係者には箝口令が敷かれ、マスコミの取材は全てシャットアウト。ところが数日後に、関係者を通じて「ザ・タイガースのメンバーが揃って見舞いに行く」という情報をキャッチした。

 そこで私は、沢田が入院する京都市内の病院で張り込みをスタート。総合病院なのでロビーは人の出入りが多く、こまめに席を移動していれば、さほど目立つことはない。

 張り込み初日、メンバーたちは現れずじまい。2日目も動きはなく、ただ時間だけが流れていく。3日目、さすがに病院職員も不審に思ったのだろう。私に声をかけてくる。張り込みをしていれば、不審者扱いされるのは茶飯事。「面会です」と言い続け、どうにかやり過ごした。だが、夕方になってもメンバーは現れない。あと5分で面会終了の午後7時になろうとしていた。

「クソッ、ガセネタだったか…」。そう思った瞬間、正面玄関のドアが開き、メンバー3人が並んで入ってきた。先頭を歩く岸部四郎に次いで岸部一徳、その後ろには森本太郎の姿もある。

 彼らをやり過ごし、私は再びソファーに腰をかけた。30分ほどして見舞いを終え、ロビーに姿を見せた3人を直撃する。立ち話ではあったが、入院中の沢田の様子を聞くことができた。

 京都に入ってから3日目。これから東京に戻って、原稿締め切りだ。玄関先でタクシーに乗り、煙草に火をつける。するとラジオから流れてきたのが、沢田が歌う新曲「灰とダイヤモンド」だった。このなんとも出来すぎたシチュエーションに、思わず苦笑いしたことは言うまでもない。

山川敦司(やまかわ・あつし):1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。

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