スポーツ

サッカー界で物議を醸す「謎のFW移籍劇」30試合1得点の男を獲得したのはなぜか

 Jリーグが開幕してまだ序盤にもかかわらず、サッカーファンが首をかしげる驚きの「移籍劇」が起きたのは、3月下旬のことである。

 前年度王者の横浜F・マリノスが、J2ジュビロ磐田から元日本代表のFW杉本健勇を期限付き移籍で獲得したと、電撃発表したのだ。

 これで戦力アップのはずだが、なぜか横浜サポーターのモヤモヤが晴れないというのだ。サッカーライターが解説する。

「横浜のアタッカーはアジアトップレベルの陣容が揃っているし、川崎フロンターレのように、ケガ人が続出しているわけでもありません。そもそも、杉本の加入で得点力が上がるとは思えず、移籍を報じたスポーツ紙の『万能ストライカー』という表現に、ツッコミの声が噴出しました」

 渦中の杉本は、若手の頃から「規格外」と言われ、1メートル87センチの長身での空中戦の強さがウリ。

 その才能が大きく花開いたのは、17年シーズンのセレッソ大阪でのことだった。

「J1得点王争いを繰り広げ、キャリアハイの22得点を記録し、日本代表に初選出されています。19年に浦和レッズに移籍した時は、年俸1億円の大台に乗ったと言われ、ド派手な高級車に乗る姿がたびたび話題になりました」(前出・サッカーライター)

 公私ともになにかと騒がれる一方、ゴールは遠のくばかりで、浦和時代は70試合で6ゴール。21年7月から途中加入した横浜F・マリノスでは、11試合で3得点だ。昨シーズンはジュビロ磐田で、30試合でPKによる1得点のみという体たらく。J2降格の戦犯扱いを受けてしまった。

 ジュビロサポーターにすれば、本来は移籍もやむなしと言いたいところだが、それでも今シーズンばかりは大きな期待を寄せていた。前出のサッカーライターによれば、

「以前、獲得した外国人選手の移籍でルール違反があったとして、FIFA(国際サッカー連盟)に22年シーズンオフと今夏の補強禁止の厳しい処分を受けたんです。つまり、現有戦力で一致団結してJ1昇格の切符を勝ち取らなければいけないのに、なぜ移籍することになったのか。シーズン序盤のタイミングだっただけに、サポーターは怒り心頭。今年こそはやってくれると応援していたサポーターは杉本のユニフォームを購入していましたが、移籍を理由とした返品・返金・交換に応じなかったことで、苦情が殺到。チームが謝罪するハメになったのです」

 禍根と謎を残した「移籍劇」ではあるが、あとは古巣で結果を残すのみ。本人は前向きに捉え、横浜で活躍して、代表への返り咲きとW杯出場を狙っているようだが、

「新生・森保ジャパンの初陣となる3月24日のウルグアイ戦でゴールを決めた西村拓真も、海外のクラブから日本に戻ってきてからくすぶっていましたが、横浜で輝きを取り戻しました。アシストしてくれる選手は多いので、杉本の大復活が起きても不思議ではないでしょう」(前出・スポーツライター)

 名門でゴールの嗅覚を取り戻し、汚名返上なるか。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
フジテレビ・井上清華アナ「治らない顎関節症」と「致死量ストレス」の不穏な関係
2
新2軍球団「オイシックス新潟」でくすぶる元広島・薮田和樹と元阪神・高山俊の「1軍復帰ロード」
3
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
4
あの「号泣県議」野々村竜太郎が「仰天新ビジネス」開始!「30日間5万円コース」の中身
5
【ドラマ「Believe」】受刑者キムタク「スタイリッシュでカッコいい&丸刈りナシ」押し売りだらけの超ウンザリ感