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記事全文を読む→国家の品格・藤原正彦 戦後70年の“日本の品格”と“未来への提言”(1)「たかが経済」でしかない!
廃墟からみごとな復興を遂げたが、バブル崩壊後は「カネが全て」の社会になってしまった──。今年で戦後70年を迎える日本について、そう指摘するのは、ベストセラー「国家の品格」の著者・藤原正彦氏だ。年初にあたり藤原氏に、この70年の「日本の品格」と未来への提言を、目からウロコが落ちる明快さで語り尽くしていただいた!
── 昨年末に行われた総選挙で与党は3分の2議席を確保した。形の上ではアベノミクスが信任されたように見える。しかし円安による原材料費の高騰で中小企業は苦しんでいる。不安定な非正規雇用労働者は増え、株価上昇に沸く富裕層と庶民との格差は広がるばかりだ。今年2015年は敗戦から70年という節目の年、日本はどこへ行こうとしているのか。
今はとにかく口を開ければ「カネ、カネ、カネ」です。全てが経済成長最優先の国になってしまいました。もう品格も何もあったものではない。
きっかけは小泉政権の時。小泉・竹中路線です。あそこから一気にアメリカ型経済にされてしまいました。
90年代の初めにバブルがはじけて、御用経済学者やエコノミストたちは「日本型経済システムは制度疲労を起こしている」などと言いだしました。日本型の経営システムを捨て、アメリカの新自由主義を導入します。金融ビッグバンだとか、株主至上主義だとか、郵政改革だとか。大店法が廃止され、大店立地法ができたことで、日本中の駅前商店街はシャッター通りになってしまった。
それまでの日本の労使関係は温情のあるものでした。経営が苦しくなると、経営者は自分の給料をまず減らした。従業員もそれをわかっているから無理な要求はしなかった。そうやって戦後の経済復興と高度成長は成し遂げられました。ところが新自由主義はそれを破壊しようとしている。
強い者と弱い者を同じ条件で戦わせるのが新自由主義です。彼らはそれが公平な競争だと言う。公平の名の下に、勝者が総取りしてしまうシステムです。それでは格差が広がるだけでなく、人々は常にカネというアンパンをぶら下げられたパン食い競争を強いられることになります。絶え間のない競争と評価で、誰もが疲労困憊してしまいます。ここ数年、社会がギスギスとすさみ、人の心も荒れてきました。
80年代の終わりまで、こんなことはありませんでした。社会は穏やかで「つらいことがあっても、みんなで傷を舐め合いながら生きていこう」という雰囲気がありました。なぜなら、それが日本の国柄なのです。
1人だけが幸せになるのではなくて、みんなで幸せになろうという社会です。たとえ年収10億円でプール付きの大豪邸に住んでロールスロイスや自家用ジェット機を持っていても、隣に年収100万円で病気の子を医者に診せることもできない貧乏な人がいたら、心が痛んで幸福を感じられない。それが日本人でした。
ところがこの20年で日本は急速にアメリカナイズされてしまった。金持ちが貧乏人を同情するより見下し「うらやましかったらもっと頑張れ」と冷たく言い放つアメリカ人のようになってしまいました。
カネなんて、たかが経済でしかありません。「たかが経済」。それを誰も言いませんでした。
親米派は「国家にとって、最も重要なのは安全と繁栄だ」と言う。本当に安全と繁栄を選ぶなら、日本という国を捨ててアメリカの51番目の州になればいいではありませんか。
日本にとっていちばん重要なものは日本の国柄です。日本の文化や伝統や情緒です。安全と繁栄は、この国柄を守るための手段にしかすぎない。たかが経済なんです。
◆プロフィール 藤原正彦(ふじわら・まさひこ) お茶の水女子大学名誉教授。43年旧満州新京生まれ。新田次郎、藤原てい夫妻の次男。東京大学理学部数学科大学院修士課程修了。78年「若き数学者のアメリカ」で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。10年「名著講義」で文藝春秋読者賞受賞。「国家の品格」「日本人の誇り」など著書多数。
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