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記事全文を読む→習近平「戦争やるやる詐欺」も実行できない重大理由
「中国は日本に戦争を起こせません。“トップ”みずからにミサイルを向けるような行為ですからね」
こう一笑に付すのは中国出身で参議院議員の石平氏だ。高市早苗総理(64)の「存立危機事態」発言から1カ月以上が経過。師走後半を迎えても、中国の習近平国家主席(72)は振り上げた拳を下ろす気配がない。中国ウオッチャーが解説する。
「日本への渡航制限や日本産水産物の輸入制限など、対日制裁が解除される気配はありません。そればかりか、軍事的威嚇まで飛び出す始末で‥‥」
12月6日に沖縄本島南東の海域にて、中国海軍の空母「遼寧」から戦闘機が発艦した。日本の防空識別圏の内側だっただけに、那覇基地から航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進。ところが中国軍の戦闘機は引き下がるどころか、警戒にあたっていた自衛隊機に2回にわたってレーダーを照射したのだった。
「戦闘機による『レーダー照射』は、射撃の準備段階に目標を捉えるために用いられます。武器使用に準ずる行為に、日中間の緊張はより高まりました」(前出・中国ウオッチャー)
中国の危険な挑発行為から今にも「ドンパチ」が始まりそうな雲行きだが‥‥。先の石平氏は「戦争どころじゃありませんよ。そもそも習近平は人民解放軍を掌握できていない」と前置きして、こう続ける。
「軍の腐敗に粛清で対処してきたことへのハレーションが大きい。10月に国防部が、軍高官9人が重大な規律違反で党籍剥奪処分を受けたことを発表しましたが、そのうち中央軍事委員会副主席で軍序列3位だった何衛東(68)、人事などを担う政治工作部主任を務めていた苗華(70)は習近平の側近でした。今回の処分には軍の叩き上げで制服組トップの張又侠(75)が習派の粛清を主導したと言われています。習近平は軍において自身の“右腕”と“左腕”をもがれたような状態なのです」
好戦的な発言を繰り返しても「戦争やるやる詐欺」よろしく、実行できないままやり過ごすというのだ。
「中国の軍人は上から下まで腐敗しています。そして汚職で築いた財産を海外に移している。それだけに、日本や台湾に戦争を仕掛けられないのです。自分たちの財産が凍結されるリスクがありますからね。習近平は、戦争のカードを切れば、うしろから撃たれるのを覚悟しなくてはならない」(前出・石平氏)
中国経済も不動産バブルの崩壊や、大学生の就職難など不景気真っ只中。今回の対日制裁では反日デモも起きていない。
「これまでのように、政府が反日デモを煽動できないのです。そのエネルギーが反政府デモになりかねないほど中国国内はドン底ですからね」(前出・石平氏)
いやはや、“中国有事”はどこへ向かうのか。
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