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記事全文を読む→【天皇賞・春の大ヒント】3強で決まりか否か「危険な人気馬」の典型と「未知の死角」がチラつく「正しいステイヤー」ジャッジ
春の天皇賞(5月3日、GI、京都・芝3200メートル)は、京都競馬場のリニューアルに伴う路盤改修が行われた2023年秋以降、長丁場の芝コースで好走する馬のタイプが大きく変化した。それまではスピードの持続力がある「中距離馬」の活躍が顕著に見られたのだが、路盤改修後の近2年はスタミナのある「ステイヤー」がキッチリ結果を残すという、長距離レースとして本来あるべき姿に立ち戻っている。
その上で今年の出走メンバーを見渡すと、最高峰の長距離GIへの適性と実績という点で「抜けた存在」と目されているのが、アドマイヤテラ(牡5)とヘデントール(牡5)の2頭。さらに各社が公表している単勝予想オッズを見ると、この2頭にダービー馬クロワデュノール(牡4)を加えた3頭が、圧倒的上位人気を形成している。
ならば「3強で決まりか」と言えば、そうとは断言できない。というのも、この3頭には「未知の死角」の影がチラついているからだ。
アドマイヤテラは前走のGⅡ・阪神大賞典(阪神・芝3000メートル)をレコードタイムで圧勝。一昨年のGI・菊花賞(京都・芝3000メートル)で3着に食い込んだステイヤーとしての素質が、ここへ来て一気に開花した感がある。
しかしその再現性となると、疑問なしとは言えない。事実、古馬の中距離重賞戦線では大きな取りこぼしがあり、前走の圧勝は「たまたま」だった可能性が残るのだ。
ヘデントールにも同じことが言える。昨年の天皇賞・春の覇者であり、長距離レースでの実績はアドマイヤテラ以上だが、長期休養明けで臨んだ前走のGⅡ・京都記念(京都・芝2200メートル)の内容(8着)が、いかにも悪すぎた。
前走を叩いての臨戦は「勝負ローテ」に思えるが、あの大敗から型通りに上昇してくるかは未知数だ。「ガラリ一変」までは難しいのではないか。
乗り切れるかどうかは走ってみなければわからない
クロワデュノールに至っては、今回が初めての長距離参戦である。前走のGI・大阪杯(阪神・芝2000メートル)では、ダービー馬としての貫禄を見せつけて勝利したが、淀の3200メートルを乗り切れるかは、それこそ走ってみなければわからない。筆者の目には、いわゆる「危険な人気馬」の典型例と映るのだが……。
そんな中、「第4の馬」として注目しているのが、ホーエリート(牝5)だ。前々走のGⅡ・ステイヤーズステークス(中山・芝3600メートル)を勝っており、長距離適性は証明済み。前走のGⅢ・ダイヤモンドステークス(東京・芝3400メートル)での5着は、最後の直線で右の鐙(あぶみ)が外れるというアクシデントによるもので、鞍上の戸崎圭太はほとんど追うことができなかった。
能力的にも昨年のGⅡ・目黒記念(東京・芝2500メートル)でアドマイヤテラのクビ差2着に食い込んでおり、3強との勝負付けが済んでいない長距離GIなら「アッと驚く激走の可能性」は十分にあるのではないか。
ちなみにホーエリートが勝てば、実に73年ぶりの牝馬Vとなる。今年の天皇賞・春は「記録は破られるためにある」を証明する、歴史的一戦になるかもしれない。
(日高次郎/競馬アナリスト)
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