社会
Posted on 2026年09月18日 06:45

交通事故「全国ワースト多発」神戸市西区糀台6丁目「魔の合流地点」で「右を見ながら前車に追突」どう防ぐのか

2026年09月18日 06:45

 1年間に23件の人身事故が起き、その全てが「追突」だった。右折時の巻き込みでも、歩行者との接触でもない。同じ場所で、同じ種類の事故だけが繰り返されていた。

 日本損害保険協会が9月16日に公表した「全国交通事故多発交差点マップ」の2025年版で、全国ワースト1位となったのは、兵庫県神戸市西区糀台6丁目の「西神中央線合流部」。同一年に23件もの追突事故が集中した、まさに「魔の合流地点」だ。
 2025年に全国で起きた交通事故28万7023件のうち、交差点とその付近での事故は16万8251件。交差点側端から30メートル以内も対象となるため、「合流部」は集計に含まれている。

 現場は西神2号線から西神中央線へ入る、信号のない合流地点だ。住宅街から出てきた車は、大きく左へカーブしながら下り勾配の本線へ合流する。十分な加速車線を設けるほどの距離はなく、朝夕の通勤時間帯には渋滞が発生する。

 運転者は右側から来る本線の車を確認しながら、合流のタイミングを計らなければならない。その間に前車が停止していることを見落とし、すでに発進したと思い込んで追突する。損保協会は、この動きを事故の主な要因に挙げている。

警察署と道路管理者が現地検討会を開いて合流位置を絞るも…

 こうした事故は以前から問題視されていた。かつては短い加速車線を使って本線へ入る構造だったが、右方に気を取られた車の追突が相次いだ。そこで2020年10月、警察署と道路管理者が現地検討会を開き、導流帯で合流位置を絞る現在の形へと改めた。翌2021年の追突は4件まで減ったものの、2022年には15件、2023年には12件を記録。2024年の件数は公表資料から確認できないが、2025年には23件に達した。

 ではなぜ、一度減った追突事故が再び多発したのか。2020年の改良によって合流方法は変わったが、運転者が右方の本線を確認しながら、前車の動きにも注意しなければならないことに変わりはない。事故件数の推移を見る限り、導流帯の設置だけでは追突の多発を防ぎきれなかったことになる。

 もっとも、改良翌年に事故が4件まで減った以上、対策が無意味だったとはいえない。問題は、その後に同じ追突が再び増えた原因が検証され、次の対策に反映されているかどうかだ。

 Xには「ここで追突された」「急な下りで速度が出る」といった地元利用者の声が上がる。全国ワーストとなった今、運転者に注意を呼びかけるだけでは足りない。2020年の改良後に再び追突事故が多発した原因を検証し、次の対策につなげる段階に来ている。

(ケン高田)

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