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記事全文を読む→阪神・藤川球児監督が勝負どころの采配失敗に「いろいろあるんでしょうね」他人事コメントの意味不明度
9月13日、甲子園球場。0-0の9回裏、二死満塁の場面。一打出れば阪神のサヨナラ勝ちだった。打席に立ったのは25打席連続無安打の坂本誠志郎。ベンチには前日の巨人戦で2安打を放ったドラフト1位ルーキーの立石正広をはじめ、糸原健斗、髙寺望夢、豊田寛ら代打の駒が残っていた。それでも藤川球児監督は動かなかった。
坂本は高橋宏斗の156キロを打ち上げて右飛に倒れる。満員の甲子園球場がため息に沈んだ。延長11回、3番手の木下里都が細川成也に適時二塁打を浴び、阪神は0-1で敗れた。今季ワーストの5連敗である。
試合後、藤川監督は坂本の打席に代打を送らなかった理由を問われ、こう答えた。
「いろいろあるんでしょうね。選手がその打席に懸けるところですから。勝負の中ですからね。その後の守りもあるし、勝負の中のひとつですから」
自分で決めた采配を「いろいろあるんでしょうね」と他人事のように語る姿勢には、強い違和感が残る。ベンチには梅野隆太郎と伏見寅威という2人の捕手が控えていた。坂本に代打を送っても、延長戦では梅野か伏見を起用できる。例えば、好調の立石をなぜ使わなかったのか、藤川監督の説明では意図が分からない。
この日、先発マウンドの才木浩人は9回3安打無失点、9奪三振の力投を見せた。その才木を打線は1点も援護できなかった。阪神は47イニング連続で適時打がなく、9月12日、13日と2試合連続の0-1完封負け。直近5試合で、わずか4得点である。
9月は2勝6敗と明確に失速している。首位にいながら打線が機能停止し、監督の説明からは打開策も反省も見えない。
「9月急失速」V逸危機から二度蘇ったソフトバンクの例
この数字だけを見れば、首位陥落は時間の問題にも映る。だが、9月に同じような失速を経験しながら、土俵際で踏みとどまった首位チームがある。
2014年のソフトバンクは、首位を走りながら9月を9勝14敗1分と負け越した。9月17日以降の10試合は1勝9敗。4連敗を止めて1勝した直後、9月23日から5連敗を喫した。
2位オリックスに優勝マジック7が点灯し、ソフトバンクは土俵際まで追い詰められた。それでも最終戦の10月2日、オリックスとの直接対決で延長10回一死満塁から松田宣浩がサヨナラ適時打を放ち、自力で優勝をもぎ取っている。
ソフトバンクは2010年9月にも失速し、残り6試合となった時点で、首位の西武に3.5ゲーム差をつけられていた。ところが、直後の西武との3連戦を全勝。最後は勝率わずか2厘差で逆転優勝を果たした。
どちらも待っていて転がり込んだ優勝ではない。2014年は最終戦のサヨナラ打、2010年は首位を直接対決で叩いた3連勝によって、自分たちで流れを引き寄せた。
阪神にもまだ巻き返す時間は残されている。次の勝負どころで、藤川監督は今度こそ流れを変える一手を打てるだろうか。
(ケン高田)
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