政治

これが「日本のドン」の闇豪腕だ!<内田茂・前自民都連幹事長>(2)森喜朗氏とは頻繁に会う仲

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 東京都の予算は「年間13兆円」とスウェーデンの国家予算並み。その莫大な金の使途へ承認を与えるのが都議会だ。当然、それを牛耳るドンの力は絶大となる。

「中でも内田氏の思いのままとされているのがゼネコン利権です。13年6月、大手町、丸の内、有楽町、通称『大丸有』地区の容積率緩和が行われ、高層ビルが建築可能になった。これを成し遂げたのが内田氏。以降、大手ゼネコンは内田氏に頭が上がらないどころか、さらなる緩和のため歓心を買うのに必死です。24日のパーティには大手の建設会社、不動産会社は当然のこと、中小規模の会社までもが名を連ねていました。業界外からは“内田詣で”と揶揄する声が上がるほどです」(建設業界紙記者)

 都知事選以降、続々と明るみに出る裏素顔。内田氏が監査役を務める「東光電気工事」は有明アリーナなど東京五輪関係の複数施設の「不正受注疑惑」が取りざたされている。

「警戒を強める内田氏は記者の問いかけには『はい』や『いいえ』といった短い言葉で答えるだけになりました。ムダ口でボロを出し、地位を失うことが怖いのでしょう。代わりに5人の側近が内田氏の手足として暗躍しています。中でも高島直樹都議(66)、川井重勇都議会議長(69)の腹心2名の声が建設業界では“天の声”とあがめられており、関係者は耳をそばだてています」(全国紙政治部記者)

 さらには、都知事選敗戦の責で長年君臨した都連幹事長を辞任したことから、来年6月の都議会選を前に政界引退し、“院政”に舵を切ると見られている。

「娘婿の内田直之氏(52)も都議を務めているうえ、9月7日、新幹事長に選任されたのは子分の高島氏。手足が盤石な内田氏にとって、表向きの政界引退は議会での拘束時間がなくなるなどメリットが多い。すでにほぼ全ての五輪施設受注企業に内田氏の息がかかっているともいいます。さらに内田氏にとって五輪の中心地となる江東区は、区長と親密で、息子も自民党都議。20年の五輪開催までに暗躍を重ね、“内田五輪”と皮肉られることになりかねない」(全国紙政治部デスク)

 大会組織委員会会長をも務める「政界のドン」こと森氏とは会食を頻繁に行う仲だという。

「2人の仲は99年の都知事選からと古い。自民党幹事長だった森氏は『公明党が同調しやすいように』と、明石康氏(85)を推薦した。当時の都議会は公明党の藤井氏が牛耳っており、配下だった内田氏も蜜月の関係を築いてきた。森氏と昵懇の仲である大成建設が新国立競技場建設を受注したのは、2人の親密な関係を示す証拠とも言われている」(自民党幹部)

 東京五輪に暗躍する2人のドン。政界では長年不穏な話が流され続けている。

「2人は石原都政時代から、息子・伸晃氏を都知事に据えようと画策していた。慎太郎氏は内田氏に頭が上がらないから、息子も取り込みやすいと考えたんだろう。9月28日から始まる都議会では小池都政に反発していくだろうが、今回辞任したものの、都連会長という立場にまで伸晃氏を押し上げた今こそ、絶好の好機とにらんでいるようだ」(前出・自民党幹部)

 小池都政との協調を模索し始めた安倍政権にとって、全てが水泡に帰しかねない頭の痛い話である。

「自民党は年長者の名誉を守る保守体質で、進退には口を出さないのがルールです。これに逆らったのが小泉純一郎総理(74)。03年、中曽根康弘氏(98)に引退勧告を行いましたが、重鎮の反発を招き、権力が大幅に低下した。これを目の当たりにしてきた安倍総理も森氏に口出しはできません。もちろん、森氏もそれをわかっています」(藤本氏)

 魑魅魍魎が跋扈する政界を生き抜いてきたドン2人が抱える闇は底知れない。

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