スポーツ
Posted on 2018年03月08日 17:56

サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「バンゴールの変わり身に期待」

2018年03月08日 17:56

 今週、中山競馬は日曜日に重賞がない。土曜日の中山牝馬Sがメイン扱いだ。

 常套句として「女心と秋の空」とよく言うが、女の気持ちを読めないのは競走馬も一緒だ。とにかくこの重賞はよく荒れる。

 03年に馬単が導入されてからこれまでの15年間、その馬単で万馬券になったのは7回(馬連5回)。この間、1番人気馬は3勝(2着2回)、2番人気馬は勝ち馬なしで、2着もわずか2回のみ。まず、人気どおり決まらない重賞と言っていいだろう。

 荒れる要因はいくつか考えられるが、一線級の出走が少なく、ハンデ戦であり、ほぼフルゲート(16頭)の競馬になることがあげられるだろう。それと、小回り中山の1800メートル戦で器用さが要求されることから、力どおりとならず、紛れがあることだ。

 そして季節柄、牝馬はフケ(発情期)になりやすい。つまり、心身のバランスが取れなくなるわけで、調子のよしあしを関係者でさえつかみづらいのだ。

 というわけで、穴になるのはむしろ当然。なんとも難解な一戦と言っていい。

 さて、顔ぶれを見てみよう。年明けの牝馬同士による愛知杯の1~3着エテルナミノル、レイホーロマンス、マキシマムドパリがそろって出走してくる。それに加えて、牡馬一線級と手合わせし続けてきたトーセンビクトリー、堅実このうえないフロンテアクイーンなど、まさに多士済々。なんともおもしろく、見応えある一戦になりそうだ。

 このメンバーなら別定戦でも簡単に決まりそうにないと思うが、それがハンデ戦である。一筋縄ではとうてい決まるまい。

 では、あらためてデータをひもといてみよう。出走頭数が多いことからもうなずけるが、5、6歳の古馬がよく連絡みしている。過去15年間を見ても、7歳以上で連対したのはわずか1頭。高齢馬は繁殖入りするものが多く当たり前なのだが、まず7歳以上の馬は厳しい戦いになるということだ。

 ハンデについてだが、牝馬だけにそう重量を背負わされない。ハンデ頭といっても、56キロ~57キロぐらいまで。ということで、55キロ~56キロの馬がよく連対している。とはいえ、この斤量を背負うのは実績を積み重ねてきた実力馬で、勝ち負けしても納得である。

 しかし最も連対を果たしているのはその下、53キロ~54キロのハンデ馬だ。上り坂にあり、背負い慣れている斤量なのだから当然か。

 それでも簡単に決まりにくいのだから、ハンデのさじ加減を読みきり、見極めるのがいかに大切か、うなずけよう。

 もろもろ吟味したうえで、最も期待を寄せたいのは、バンゴールだ。

 6歳馬で、まさに今がピーク。しかも年齢のわりに使われておらず、肉体は若馬とそう変わらない。

 小柄で器用さがあり、中山の小回り1800メートル(コーナー4つ)は、この馬にピッタリと言っていい。前走のGIIIターコイズSは53キロを背負って10着。ならば今回はそれ以下のハンデと思われる。狙わないわけにはいかない。

 その前走は、前々走で大きく減っていた体重を戻すことに専念。調教が軽かったきらいがある。そんな良化途上の状態で、勝ち馬とはコンマ4秒差の好内容。使われての変わり身を大いに期待していいわけだ。

 事実、この中間の稽古は軽快そのもの。厩舎スタッフも「本来の姿に戻った。ここでもヒケは取らない」と、期待感たっぷりに、やる気のほどをにじませている。

 祖母ローズバドはオークス2着馬(GIIフィリーズレビューなど重賞2勝)。近親、一族に活躍馬が多数いる血筋でもあり、よほどの道悪にならないかぎり、大きく狙ってみたい。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/8/5発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク