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記事全文を読む→福本豊×江夏豊「プロ野球豪快放談」<阪神再建論>(2)正捕手の固定は評価したい
福本 阪神というチームは特に、育てながら勝つことが要求される。それが今のチームは、両方とも中途半端になっている面はあるな。
江夏 例えば投手にしても、現状で使える投手をあまり使わない。自分が監督になってから入団した選手を使いたがる傾向がある。去年の小野とか。今年だったら才木(16年ドラフト3位で入団)。確かに悪い投手ではない。無名に近くてあれだけの素材を、編成の人がよく探してきたと思う。でももう少しじっくり育てたらいいのに、即先発で使ってしまう。
福本 才木は金本がホレ込み、キャンプから1軍に抜擢した。前半戦で2勝を挙げ、後半戦もローテーション投手として期待してる。
江夏 でも、そんなにプロの世界は甘くない。打者に投げる前に、もっと磨かなければいかんことがある。フィールディングや牽制、試合の雰囲気を読む力。そういうものを時間をかけて教え込んでいけばいいのに、よければすぐに試合で使ってしまう。そんなに簡単にうまくいく可能性は少ない。望月という投手もそうだろう。
福本 高卒3年目の右の本格派やね。ストレートは軽く150キロを超えるから、これも将来が楽しみな投手。後半戦はリリーフで重宝されている。
江夏 ゆくゆくは先発で使いたいし、球が速いのは絶対的な武器。今は勢いだけで抑えられているところがあるけど、結果を求めるのは酷だろう。リリーフで酷使して潰すことだけはしないようにしないと。それと、バッテリーで言うと、やっと梅野を正捕手として固定した。これは評価したい。
福本 昨季までは岡崎や坂本も先発マスクをかぶる機会が多かった。今年もたまに原口が打撃を期待されて先発するけど、ほぼ梅野に固定されたと言っていい。盗塁阻止率が高いし、バッティングもちょっとずつよくなってきたわ。
江夏 投手にとって、捕手を変えられるのは気を遣うもの。例えば昔の近鉄みたいに鈴木啓示の場合は有田、他の投手は梨田、みたいにはっきりするのならいいけど。別に梅野でなくてもいいが、コロコロ代えるのはよくない。正捕手の頭がパニックになったり、故障で使えなくなったらしかたがないけど。それぐらいの強い信念、一本の筋があればいいと思っていた。
福本 キャッチャーだけでなく、センターラインが固定されんのも勝てない原因。二遊間は常に同じコンビで試合に出ていれば、間合い、息も合ってくる。間一髪で併殺を取れるかどうか、これが試合を大きく左右するんやから。広島は菊池、田中の二遊間、センターの丸と盤石の布陣やろ。それに比べて、阪神は開幕からとっかえひっかえでやってきた。ようやく二塁・糸原、遊撃・北條が形になってきたけど、まだまだコンビで守備力を磨いていかなアカン。
江夏 センターラインが大事というのは、野球というスポーツを理解していれば当然のこと。確率的にセンター方向に飛ぶ打球がいちばん多い。だからそこをしっかりしろと言いたいね。
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