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サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「メートルダールが勝ち負け」

 東はAJCCが今週のメイン。冬場の4歳馬以上の芝重賞は、特に春のGI戦との関連性があるわけではなく、興趣を削がれることがままあるが、先の日経新春杯と同じく、今年はなかなかの顔ぶれである。

 何はともあれ、昨年の菊花賞馬フィエールマンの存在は光る。春の天皇賞を目指しているとみられるが、そうであれば、3月の阪神大賞典か日経賞を今季のスタートにすればいいと思うのだが‥‥。陣営にどんな思惑があるにせよ、この果敢な挑戦には注目せざるをえない。

 問題は力を出せる状態にあるかどうかだ。菊花賞以来3カ月ぶりの実戦なのだから、その臨戦過程は大いに気になるところである。

 前走後はノーザンファーム天栄(福島県)に移動。しばらくのリフレッシュ放牧のあと、すぐにも乗りだして調整に入っている。関係者によると長丁場を使ったダメージはほとんどなく、立てた調教プランどおりの稽古を消化してきたという。美浦トレセンに戻ってからの調整も順調で、暮れに軽い発熱があったものの、ほぼ臨戦態勢は整っているようにみえる。であれば、軽くみるわけにはいかない。

 が、有馬記念を制したブラストワンピースを例に取るまでもなく、フィエールマンと同じ明け4歳馬は強力だ。同期ではグレイル、ジェネラーレウーノも名を連ねてきた。ともにここを目標に乗り込まれてきており、状態のよさがうかがい知れる。

 一方、5歳上の古馬勢も元気だ。まだ出否未定も順調に仕上がっているサクラアンプルールを筆頭として、ステイインシアトル、ダンビュライト、シャケトラなど、どれもが争覇圏内だ。

 ということで、見応えある一戦と言ってよく、馬券的にもおもしろそうだ。

 03年に馬単が導入されて以降、これまでの16年間、その馬単での万馬券は4回(馬連3回)。1番人気馬は4勝(2着2回)、2番人気馬は6勝(2着3回)で、1、2番人気馬のワンツーは2回。特に大きく荒れることは少なく、だいたいにおいて1、2番人気馬のいずれかが連に絡んでいる。

 おもしろいのは、7歳以上の古豪がよく頑張っていることだ。過去16年で5勝(2着7回)を挙げており、7歳馬のワンツーが2回。10年には1着7歳馬、2着8歳馬、3着7歳馬というケースもあった。今回、8歳馬は4頭が出走予定。もちろん軽視はできない。

 しかし当方が期待を寄せたいのは、6歳馬のメートルダールである。前走の中日新聞杯は5着。この時は上手に流れに乗れず、多分にスムーズさを欠く競馬だった。それでも大きく離されたわけではなく、あらためて注目してみたいのだ。

 その前走は3カ月ぶりの実戦ということもあり、体は仕上がっていたが、気負いも見られた。しかしこの中間は落ち着きを取り戻しており、実にいい雰囲気にある。1週前の追い切りも軽快そのものだった。

「中山のこの距離は合う。差はない」

 とは、厩舎関係者が口をそろえるところ。ならば勝ち負けになっていい。

 ザフォニック(GI英2000ギニー)など近親、一族に活躍馬が多くいる良血。良馬場条件にチャンス十分とみた。

 中京で行われる東海Sは、クインズサターンが狙いだ。武蔵野S-師走Sを使っての挑戦は昨年(5着)と同じだが、冬場の調整は上手にやれて、重め残りの不安はない。1週前の追い切りの動きも文句なしだった。

 息の長いしっかりした末脚を武器としている馬で、直線の長い中京コースが合わないはずがない。曾祖母は女傑シンコウラブリイ。得意な距離でもあり、強敵相手でも好勝負必至だ。

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