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記事全文を読む→イチロー「引退会見」で封印した「巨人移籍」土壇場破談の全舞台裏(2)「既成事実化をやめてくれ」
そして衝撃の引退会見。午前0時前から始まると、1時間25分にわたってイチロー節を炸裂させた。キャンプ終盤に引退を決断し、(東京での試合の)数日前、球団に引退の意向を伝えたこと、マリナーズ以外でプレーする気がなかったことなどを語ったのである。多くの質疑応答が繰り返されたが、ひとつだけ、イチローが言いよどむシーンがあった。
──日本のプロ野球に戻るという選択肢はなかったのでしょうか。
「なかったですね」
──どうしてでしょう。
「それはここでは言えないなぁ‥‥」
やや困惑の表情を浮かべたイチロー。それもそのはず、決して表には出せない「極秘交渉」が行われていたからだ。
「巨人がイチロー獲得に動いていたんです。そもそも、原辰徳監督(60)はイチローが大好き。(日本開幕戦前に行われた)マリナーズとのプレシーズンゲーム後にイチローについて聞かれ、『若々しい。守備力、走力については全盛期と何も変わらない』と絶賛していました。原監督は自身が率いた09年のWBC世界一メンバーに異常なほどの愛着がある。中島宏之、岩隈久志を獲得した理由もそこです。その優勝メンバーのリーダーがイチローだった。しかも50歳まで現役、という目標を掲げている。マリナーズでは事実上の戦力外状態のイチローに対し、それならウチでかなえさせてあげたい、と考えたようです」(読売グループ関係者)
実は原監督は、昨年オフにイチローの元専属通訳T氏を「スカウト」し、球団フロントに招いている。イチローを獲得する際の布石を打っておいたわけで、いわば身内のキーマンとも言える存在だ。
T氏はさっそく、守護神候補のクックをマリナーズから獲得。原監督のブレーンとして実力を発揮するや、同時に、「巨人移籍」交渉もスタートしたのである。
今回のマリナーズの開幕2試合の興行主は読売グループ。それは昨年5月の段階で決まっていたが、この時点ですでに巨人がイチローを取り込むための環境は整いつつあった。メジャー関係者が言う。
「巨人はイチローと水面下での交渉を続けましたが、引退会見でイチローが話したように、キャンプ終盤、日本凱旋の直前に引退を決意。この時、移籍を断る旨を、巨人に伝えていたのです。ところが巨人はそれでも諦めず、ギリギリまで代理人と接触を続けた。開幕初戦でサービス監督は、イチローの引退儀式のようなことをやりました。一度守備に就かせてから交代を告げ、選手全員でハグ。相手チームもスタンディングオベーションを送る『セレモニー』がそれです。なんとかイチローに翻意させたかった巨人と読売グループは、これを見て焦った。『引退を既成事実化してファンや視聴者に印象づけるような行為、起用法はやめてくれ』と、マリナーズに引退撤回の圧力をかけたのです」
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