社会
Posted on 2022年01月17日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<ダニ>難治性の皮膚疾患を発症してしまったら…

2022年01月17日 05:55

 家の中に潜むダニといえば、梅雨から夏の時期にかけて大量発生すると思われがちだが、冬も繁殖しやすい季節。今の家屋は機密性が高い上に、エアコンによって、「温度20℃~30℃、湿度60%以上」というダニが繁殖しやすい条件に合致するのだ。

 ダニは、お腹や太腿、お尻など、衣類で隠れた肌の柔らかい箇所を好む。刺されると、すぐにかゆみを生じて1~2時間で治まるが、その後、遅延型反応として痕(あと)やかゆみが1週間くらい続く。まれに、水膨れ、しこりなどが生じることもある。このアレルギー反応は、年齢や体質によっても異なるが、ひっかくと治りが悪くなるので注意が必要だ。

 ダニに刺された場合、とにかくかかないことが鉄則だ。我慢できずにかいてしまうと、皮膚が炎症を起こし、余計にかゆみが増してしまうからだ。ひどい場合には、難治性の「皮膚疾患痒疹(ようしん)(しこり)」を発症する場合もある。これは、皮膚に、かゆみの激しい小さなしこりがみられる病気。ダニなどの虫刺されに対するアレルギー反応が原因と考えられている。

 治療は、まずは市販のかゆみ止め薬を使用しよう。メントールなど清涼成分の入った液体のさらっとしたものを、数時間おきに塗るのがいいだろう。就寝時に、シート状のステロイド外用薬を貼ると、かゆみがだいぶ緩和されることもある。ただし、市販薬は効果が緩やかなので、腫れやかゆみが強く、刺された数が多い場合は皮膚科を受診したほうがいい。

 いちばんの予防は、家の中のこまめな掃除だ。絨毯やカーペットはできれば水洗いが好ましい。水洗い不可の素材の場合は、掃除機を丁寧にかけること。掛け敷き布団はクリーニングに出すか、布団が洗えるタイプのコインランドリーで洗うなどがオススメだ。ダニが繁殖しにくい環境作りが何よりも重要なのだ。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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