トロント・ブルージェイズの菊池雄星が、これまでとは一転して絶好調だ。
4月26日のホワイトソックス戦に先発登板し、6回3分の2を4安打無失点8三振に抑え、開幕から無傷の4連勝となった。スポーツ紙デスクが言う。
「150キロ超の速球で三振に切って取る、というイメージが日本ではありましたが、MLBではフォームが安定せず、コントロールが定まらなかった。四球を出して自滅するパターンが散見されました。昨年は先発を外されることもあり、『雄星は終わりか』などと陰で言われていた。昨年までの4年間で21勝31敗1セーブ、防御率5.02という結果。それがメジャー移籍5年目にして、覚醒したかのようです。フォームが安定したことでコントロールが付き、球のキレが戻ってきた。それによって奪三振数も増えています」
地元紙の「トロント・サン」も、称賛を惜しまない。
〈かつてオールスターに選ばれた時のプレーが、この日も垣間見えた。彼はMLB級の投手として本格的に復活し、それを維持できるのかもしれない〉
今季の菊池は、ストレートの平均球速が95マイル(152.9キロ)以上。さらにアメリカの投球分析家は「88マイルのスライダーはやっかいだ」と評価している。
「左投手でこうした数字を残す投手は、メジャーでもそうはいない」(前出・スポーツ紙デスク)
まさにこれまでとは「別人」と化し、ブルージェイズに貯金7をもたらす救世主となった菊池。連勝はどこまで続くのか。