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記事全文を読む→米・トランプ大統領誕生で戦局一変…ロシア・ウクライナ「電撃停戦」の現実味
世界中が「トランプ・シフト」で動く中、最後っ屁ということなのだろうか、バイデン現アメリカ大統領がウクライナのロシア領内への長距離ミサイルの攻撃を許可した。激化する戦争の向かう先は─。
ウクライナは11月19日、米国製長距離ミサイルの「ATACMS」を、20日には英国供与の長距離巡航ミサイルの「ストームシャドー」を使用した。対するロシアは新型兵器の中距離弾道ミサイルの「オレシュニク」を持ち出し反撃。戦況はロシア西部のクルスク州への北朝鮮軍の派兵が呼び水となって一層激化している。
22年2月24日にロシアがウクライナに侵攻してから約1000日。より激化する戦闘の裏では、来年1月20日に「(自分なら)24時間以内に終戦」と豪語したトランプが正式にアメリカ大統領に就任する。戦闘の激化も、トランプが持ち出す停戦の前に、少しでも戦況を自国に有利なまま交渉に入りたいとの意図が透けているかのようだ。国際ジャーナリストの山田敏弘氏は現状をこう語る。
「ウクライナを支援する西側諸国も、トランプ・シフトで支援の見直しを迫られつつあります。トランプが大統領になればこれまでの無条件的な支援がやみますが、自国を顧みれば支援疲れで、今後も続けるにも大義が必要です。もうこれ以上の泥沼は勘弁、というのが本音でしょう。また、北朝鮮軍が参戦したことで、戦争の火の粉が朝鮮半島にまで飛び火しかねないということもありますからね」
ウクライナのゼレンスキー大統領も、11月29日には英スカイニュースのインタビューで「停戦の可能性」について言及。トランプ次期大統領についても、「彼とアイデアを共有したいし、彼からアイデアを聞きたい」と、まるで秋波を送るような発言を行った。
しかし、停戦の条件に非占領地域のNATO傘下入りを挙げるなど、やはりそのハードルは高い。ロシアはすでにウクライナ東部と南部の4州を自国の領土と宣言。いくらトランプが出張ってきたといっても、領土かそれに代わる譲歩がないとプーチンが飲むはずはなく、NATO加盟などもってのほか。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏も極めて悲観的だ。
「トランプが持ち出そうとしている停戦案は、おおまかに言って領土面で現状を固定しようというものですが、プーチンはその倍を寄こせというスタンス。でないとプーチンのメンツが立たない。ですから停戦は見込めません。ただ、ゼレンスキーもプーチンも、トランプを怒らせるのは損だとわかっていますから、交渉に前向きな姿勢を示しながら、実際の交渉の前段階でのやり取りがだらだらと続くのではないでしょうか」
トランプ側も、政権移行チームで停戦案を検討、複数の案が提示されたとの報道もあり、「本腰を入れている」と前出・山田氏は言う。
「すでに両国サイドと関係者の会談が行われているとの情報もあります。プーチンと仲がいいということもあり、さすがに両国も彼が言うことに正面から反対はしづらい。前回の任期中を見ても、公約はしっかり守ろうとする実行力は評価される。とすれば、停戦までは早いとも考えられますが、問題は条件面。ウクライナは、クリミアはもちろん、被占領地域の主権は手放さざるをえないかもしれません」(前出・山田氏)
まずは1月20日直後のトランプがどう出るか。世界中が注目するところだ。
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