「何をしに出てきたんだ」
「前代未聞の結果にアキレた」
そんな怒りの声を上げたのは「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」(テレビ東京系)の視聴者である。全て元V6・井ノ原快彦の行動に向けられたものだった。
井ノ原は6月21日と22日に放送された「テレ東系 旅の日〜充電旅&バス乗り継ぎ旅7時間SP〜」に出演。3つの番組の出演者が旅をしてタスキをつなぎ、ゴールを目指すもので、井ノ原は太川陽介がリーダーを務める第3区6日目で「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」に挑んだ。
朝から約2時間も歩くことになり、先行き不安な旅がスタート。井ノ原は午前中こそ拾った木の棒で鉄柵を叩くなど、わんぱく少年ぶりをアピールしたり、歩くより楽だと小走りするなど、余裕を見せていた。
しかし午後2時過ぎという早い段階で、
「ちょっとヒザきちゃったな。曲がらなくなってきた」
と言い出し、足を引きずるようになる。
旅のメンバーの高橋尚子がテーピングで応急処置を施し、再び歩き始めるが、すぐに足の痛みを訴えた。ここで太川が提案をする。
「諦めよう」
それを受け入れることなく、痛みをこらえて旅を続けるかと思われたが、
「せっかくここまで一緒にやってきたのに、たいへん申し訳ないですけど、リタイアさせていただきます」
なんと、あっさりリタイアを受け入れたのである。これにはテレビ誌記者もアキレ顔で、
「バス旅が始まって18年、リタイアしたのは初めてです。これまでにピンチは何度かありましたが、歯を食いしばって歩き、最後まで旅を続けました。蛭子能収すらリタイアしたことがないのに、49歳の井ノ原が途中で諦めてしまうとは…。バス旅の歴史に汚点を残し、太川の顔に泥を塗る行為では」
井ノ原は履き慣れた靴ではなかったからだと原因を説明したが、長距離を歩ける履き慣れた靴を用意するのは今や常識。さらに放送当日に行われたフェスで、井ノ原が激しく踊る姿が目撃されたことから、リタイアはヤラセだと指摘する視聴者もいる。収録からフェスまでは相当な期間があり、ヒザは治っていると考えるのが普通だが、それを受け入れられない人からの批判が多いのだ。
「太川は怒ることなく、あっさりリタイアを容認していました。なんとも太川らしくない言動でしたね。これもあって、ヤラセ説はより強くなることに。スケジュール的に井ノ原が最後まで旅を続けることができないことはわかっていたわけですが、『出没!アド街ック天国』のメインMCである井ノ原をどうしても出演させたかったため、リタイアを認める結末にしたのではないか、との声もありますね」(前出・テレビ誌記者)
旅が始まった直後に井ノ原から、
「バス旅の前と後でイメージが変わった人はいますか」
と聞かれ、そっと頷いた太川。今ではその中に井ノ原も入っていることだろう。
(鈴木誠)