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記事全文を読む→ホントーク〈竹内薫×パトリック・ハーラン〉(1)“指示待ち族”は仕事が激減する
「スーパーAIが人間を超える日 汎用人工知能AGI時代の生き方」竹内薫/1870円・プレジデント社
現在「ChatGPT」などの人工知能(AI)技術の進化が急速に発達しているが、果たしてAIは我々の暮らしを豊かにしてくれるのか。あるいは人類の敵になるのか。サイエンス作家・竹内薫氏が近未来を徹底解説する!
パックン 僕もAI(人工知能)にはお世話になっています。AIを搭載したスマートスピーカーに「エアコンの温度低くして」と頼んだり、生成AIにイラストを作ってもらったりしています。
竹内 最近のAIは音声認識の精度は上がってきていますし、画像生成も得意です。
パックン 実は天気予報の的中率も、AIによって高くなっているんですよね。
竹内 そうです。天気はスーパーコンピューターが計算して予測しますが、計算能力には限界があります。有能な天気予報士が湿度何%以上、気温何℃以上、季節がいつという条件の下では80 %雨が降るというような「経験則」をコンピューターのプログラムに入れたら、予測の精度が上がりますが、今はその役割をAIが担い始めています。
パックン コンピューターでも計算できない部分を、経験から得た人間の知見が補ったんですね。ところで、タイトルに「人間を超える日」とありますが、僕はそんな日はきてほしくないと思っています。「近い将来、AIに仕事を奪われて、AIを使える人間しか残らない」とも言われていますが、果たして、そんな日はくるのでしょうか。
竹内 AIが行った仕事を監査する人間は必要ですから、AIを使いこなす知識とスキルを持った人は生き残るでしょう。また、AIを使ってクリエイティブな仕事をして幸福になる人もいます。その一方で、指示されないと何もできない“指示待ち人間”は、AIに仕事を奪われてしまうかもしれません。
パックン 具体的には、どんな仕事に就けばいいんですか。
竹内 例えば、マッサージ師や介護の仕事など、AIにはできない分野です。
パックン 確かにChatGPT(生成AI)に「肩が凝ったから揉んでほしい」と言っても、実際にマッサージはできませんからね。「ストレッチが有効です」と言ってくれるくらいです(笑)。
竹内 残念ながらChatGPTはそうでしょうね。
パックン 学校の先生は生き残れますか?
竹内 ドリル的な勉強や語学学習などはAIが得意なので、今のままでいくと多くの先生はクビになりそうです。ただし、0から何かを生み出すような、クリエイティブな部分を育てる先生は残ると思います。
パックン AIを使えば、生徒1人1人に家庭教師がついて教えてくれるようなものですね。
竹内 そのとおりです。
パックン となるとやはり、AIの出現で不安を抱く人も多いと思います。
竹内 でも、生きるためにしかたなく働いていた人が、本当は小説が書きたかったとしたら、AIと一緒に書くこともできます。作曲や漫画、アニメーションなど、誰もがアーティストになれる時代がきたとも言えます。
パックン 本当にやりたかったことができる可能性が広がるのは、いいことです。
竹内 いろいろチャンスが増えると思いますよ。
ゲスト:竹内薫(たけうち・かおる)サイエンス作家。ZEN大学教授。1960年、東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科・東京大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(専攻、高エネルギー物理学理論)。理学博士(Ph.D.)。大学院を修了後、サイエンスライターとして活動。「虚数はなぜ人を惑わせるのか」など著書多数。16年からはYESインターナショナルスクール校長も務める。
聞き手:パトリック・ハーラン 1970年、アメリカ・コロラド州生まれ。93年、ハーバード大学を卒業後来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。NHK「英語でしゃべらナイト」「爆笑オンエアバトル」で一躍人気者に。「報道1930」(BS-TBS)でコメンテーターを務めるなど、報道番組にも多数出演。12年から東京工業大学非常勤講師に就任。
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