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記事全文を読む→プロ野球「キャンプ地獄耳」(2)連絡を入れずに激怒させた
NBAスターとダルビッシュ。この2つの大型契約だけでも忙しいのに、テレム氏はさらに、ドジャース買収問題も抱えていた。オーナーが球団の金を使い込んだなどとされ、入札制による買収騒動に発展したドジャースの買収グループの一員となっているからだ。前出・メジャー担当記者が説明する。
「テレム氏には、代理人を辞めてメジャー球団の幹部に納まりたい夢があります。買収が成功すれば、球団社長か共同オーナーになるという条件で、買収グループで専門的なアドバイスを求められているのです」
そうした環境下、松井にはどんなオファーが届き、いかにして破談になったのか。米紙関係者が明かす。
「実は松井は、アスレチックスから残留要請を受け、『11月末までに返事をくれ』と言われていました。『年俸200万ドル(約1億6000万円)でいいならウェルカムだ。ぜひ残ってくれ』とね。ところが、期限を過ぎてもテレム氏は球団に連絡を入れず、松井には『まだ(もっと高額年俸で)交渉できる球団はあるよ』と説明していた。連絡をよこさないテレム氏にアスレチックスは怒り、交渉を打ち切ったのです」
資金難にあえぐ古巣からの、昨季年俸425万ドルからの大幅ダウン提示を蹴ったテレム氏。松井にしても、アスレチックスのような弱小チームでは優勝の可能性は低いと考え、残留には乗り気ではなかったという。前出・メジャー担当記者は、この決断の失敗を指摘する。
「もう十分稼いだ松井は、年俸にはまったくこだわっていない。でもアスレチックスに残れば、少なくとも監督の起用法で苦労することはありませんでした。新しい球団では、監督との信頼関係を作り、オープン戦で結果を出し、あるいは代打でどんどん打つなどする必要がある。しかも例年、オープン戦では花粉症に苦しみ、ほとんど打ったためしはない。メジャー30球団中、アスレチックスが、試合に出られる唯一の球団だったんですが‥‥」
移籍先が決まらないまま越年した松井のもとに、魅力的なオファーはなかなか届かない。そんな中、2月になって、同じくインディアンスからFAになっていた福留孝介(34)に、ホワイトソックスからオファーが来た。前出・メジャー球団関係者が語る。
「実は、松井にも同時にオファーが来ていたんです。提示は福留と同じ50万ドル。メジャー最低保障(48万ドル)に近い額です。ところが、ここでもテレム氏が『代理人としては勧められる契約ではない』などと渋っているうちに、福留が滑り込み契約。これで松井は完全に売り時を逃してしまった。『テレムが報告してきたら、僕は決断するだけです』などと悠長なことを言っている場合ではなかったのです」
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