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記事全文を読む→最古参記者・三宅充×中澤潔が語り尽くす!大相撲“八百長問題・伝説の名勝負”「熊ヶ谷親方の一件について」
戦後70年──大相撲は八百長スキャンダルで11年春場所が史上初めての本場所休止に。そして力士の大量解雇という事態に発展したが、今ようやくかつての人気を取り戻した感がある。この相撲ブームは本物なのか。そして本当に八百長はなくなったのか。2人の超ベテラン記者が戦後の名勝負を振り返りながら、徹底激論を繰り広げた。
──先日、宮城野部屋の元十両金親の熊ヶ谷親方が運転手を金属バットや金槌で殴って逮捕されるという事件が起きました。平親方なのに運転手付きというのも驚きですが、中澤さんは北の湖部屋の金親が宮城野親方になったいきさつをよくご存じですよね。
中澤潔 あの部屋は先代親方のおかみ、つまり大おかみが実権を握っていましてね。その大おかみが院政を敷くために、次女と金親を結婚させた。
三宅充 金親は相撲は弱かったし、宮城野親方になってからも愛人への寝物語で、白鵬が八百長をやったとしゃべり、それが週刊誌ネタになった。
中澤 そのため、放駒理事長(当時)に「お前は定年まで平親方だ」と申し渡された。その際、再度不祥事が発覚したら処分を受け入れるという始末書を提出して解雇を免れました。
三宅 とすると、身内に甘い北の湖理事長も当然、今度は解雇しないわけにはいかない。
中澤 角界では、女が部屋経営に口を挟むとロクなことはないと言われます。
三宅 まったくそのとおりになったわけだ。相撲ブームに水を差すスキャンダルは残念だけど、(11年に)八百長スキャンダルが発覚して以降、NHKの大相撲放送の視聴率が10%を切ることが頻発していた。しかし、今年の初場所4日目は幕内の平均視聴率が22.1%。だいぶ盛り返してきた。まあ、千代の富士(現・九重親方)が初優勝した昭和56年初場所の千秋楽は平均視聴率が52.2%で、それとは比べるべくもないがね。
中澤 僕らの感覚でいえば、相撲本来のおもしろさとは、力と技で流汗淋漓(りゅうかんりんり)の熱戦を繰り広げる。水が入った(今年の初場所、春場所の)照ノ富士と逸ノ城の対戦のような相撲が魅力的です。でも今の相撲人気は、何か別の次元ではありますね。
三宅 土俵作りはこうやるんだとか、床山はこうやってマゲを結うとか、若い女性はそういうところに興味があるらしいから。
中澤 スポットの当たらないところに関心を持つ。見方の多様性といいますかね。だいたい、遠藤がかわいいっていうんですよ。他にも千代丸のようなアンコ型の力士をかわいいと表現する。力士は力強くて、男らしい。それが相撲の魅力だと思っていたので、びっくりしました。
●三宅充:1930年、東京都生まれ。読売「大相撲」編集長を経て、相撲ライターに。戦後大相撲の生き字引的存在。大相撲の著書多数。
●中澤潔:1934年、広島県生まれ。報知新聞記者、毎日新聞記者として相撲や水泳などを取材。89年に退社してフリー。著書に「大相撲は死んだ」(宝島社新書)。
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