芸能

コロッケ「ものまねはしょせん偽者」

 コロッケ自身もものまねをするうえで、対象となる有名人の言葉が、大きな励みになるという。

「『ロボットの動きをここまでやって見せるのはエンターテイナーとしてすごい』と五木さんに言っていただいた時はうれしかったですね。北島さんの舞台公演に挨拶に伺った時には、『コロッケちゃんはそれで飯を食っているんだからいいんだよ、どんどんやっていいよ』と言ってくださいました」

 ものまねする本人にも感謝の気持ちを忘れないのが、コロッケの〝ものまね美学〟でもある。

「ものまねはしょせん偽物ですからね、偽物が勘違いしちゃいけんでしょう、というのが僕の精神。御本人あってのものまねですから」

 かつて「真面目にやりなさい!」とコロッケを一喝した淡谷のり子との間には、こんな心温まる話もあった。

「淡谷先生が亡くなった時に、まねをするのは失礼だと考えた時期もありました。でも、妹さんが『若い人に淡谷のり子の名前を知ってもらえるから、ぜひ姉のまねをやってください』と。そんなふうに言ってもらえるなんて夢にも思わなかったので、とてもありがたかった。クリカン(栗田貫一)がルパン三世の声優だった山田康雄さんのあとを受け継いだり、ものまねが別の形で喜んでもらえる。ここにきて自分たちがものまねをやってきてよかったと感じることがありますね」

 ものまね四天王が分裂から20年たった今も鮮烈に記憶に残るのは、圧倒的な個性が、切磋琢磨していたからにほかならない。コロッケに四天王それぞれの個性について語ってもらった。

「例えば、ステキな茶碗があったとする。この茶碗の見せ方がみんな違うんだ。クリカンはきれいなままに茶碗を見せる、清水アキラさんは見せる前にぶち壊す、ビジーフォーは茶碗のセッティングを整えきれいに見せる、つまり新しい茶碗の見せ方をする、そして僕はちらっと見せて目の前で茶碗を落とす(笑)。まったく違う個性でものまねを極めたから『四天王』と呼ばれたんだと思う」

 90年代、ものまね四天王はそれぞれの道を歩み始めた。

カテゴリー: 芸能   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「メジャーでは通用しない」藤浪晋太郎に日本ハム・新庄剛志監督「獲得に虎視眈々」
2
2軍暮らしに急展開!楽天・田中将大⇔中日・ビシエド「電撃トレード再燃」の舞台裏
3
不調の阪神タイガースにのしかかる「4人のFA選手」移籍流出問題!大山悠輔が「関西の水が合わない」
4
新庄監督の「狙い」はココに!1軍昇格の日本ハム・清宮幸太郎は「巨人・オコエ瑠偉」になれるか
5
ボクシング・フェザー級「井上尚弥2世」体重超過の大失態に「ライセンスを停止せよ」