続いて文太の東映出演2作目となったのが、若山富三郎主演の新シリーズ第1弾「極道」(昭和43年3月、山下耕作監督)である。文太は若山の子分役を演じ、チョイ役から脇役にステップアップした。セリフがひと言もなく、ナイフ投げの名手という無気味な役ど...
記事全文を読む→高倉健
文太のわずか18日前にこの世を去った高倉健(享年83)は任侠映画全盛時代、常に文太の「前を走っていた」スターだった。しかし演じたのは同じ極道でも、健さんがもっぱら任侠精神の権化のような「美しき」役柄だったのに対し、文字通り「仁義なき」極道役...
記事全文を読む→中野良子は「野性の証明」においても、高倉との“秘めた愛情”を演じている。役柄は姉(二役)を殺戮事件で失い、さらに地方都市の不正を暴くために奔走する新聞記者の役。「健さんが演じた味沢という男に惹かれてはいるけど、今は2人で過ごす幸せよりも、不...
記事全文を読む→〈男はタフでなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない〉レイモンド・チャンドラーの小説に出てくるセリフを引用し、膨大な量のCMスポットに使い、その映画は20億円以上もの配給収入を上げた。主演は高倉健、その養女役で薬師丸ひろ子...
記事全文を読む→高倉健を追うように、菅原文太もその生涯を終えた。ほぼ同世代で俳優としてのキャリアも等しく、東映の看板を支えた2人。もし違いがあるとすれば、それは〈男と女〉の演じ方だろう。私生活をどこまで反映したかはわからないが、健さんは女優に対し、なんぴと...
記事全文を読む→昔、年末年始は必ず超大作映画が話題になったものだけど、最近はパッとしないよね。私らの世代は、まさに邦画全盛期を知っている。当時の俳優を「銀幕のスター」と呼んだもんさ。正月映画といえば、松竹の「寅さん」、東映の「健さん」だった。カッコよかった...
記事全文を読む→1960年代に任侠映画で支持を集め、「幸福の黄色いハンカチ」「鉄道員」などの主演で知られる俳優の高倉健が11月10日、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で死去した。享年83。実は、この高倉の死をどの芸能人よりも悼んでいるのがSMAPの香取慎吾...
記事全文を読む→高倉健に続いて、11月28日、「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる菅原文太もこの世を去った。東映を代表する二大スターの相次ぐ死に、多くのファンが肩を落した。そんな中、かねてより業界で噂されてきたのが、生前の高倉と菅原の不仲説である。「東映...
記事全文を読む→曽根の目にも、八名の目にも、高倉は東映の仲間たちには胸襟を開いているように見えた。例えば東映の看板女優でもあった美空ひばりの誕生会となると、高倉は八名たち若手にハッパをかける。「わしが盛り上げないとじゃあ。さあ、裸になって踊るぞ!」決して器...
記事全文を読む→曽根は自身を、高倉の「直系の後輩」と呼ぶ。京都に比べれば「添え物(併映扱い)」と呼ばれる映画が多かった東京の撮影所で、高倉は希望の星だった。そして曽根は、2度も高倉に顔を立ててもらったと感謝する。「東映祭りと称した旅があって、健さんや鶴田浩...
記事全文を読む→昭和を代表する大スターの逝去──いや、それだけではない。今を生きる男たちにとって、高倉健という〈真摯な背中〉が見えなくなることは途方もない喪失感である。これみよがしではなく男として、俳優としての美学を教え続けたただ1人の存在。俺たちには「昔...
記事全文を読む→11月28日に亡くなっていたことがわかった菅原文太(享年81)。同時代を生き、ともに、「男」を演じる名優として並び称された高倉健(享年83)に続く訃報だっただけに師走の日本に衝撃を与えたが、2人の共演している映画は10本ほどと当時の映画製作...
記事全文を読む→それは新宿・歌舞伎町だった。高倉らが「幸福の黄色いハンカチ」のロケをしていると、場所柄、スタッフがチンピラにからまれている。さらに高倉にもチンピラは容赦なくからむ。と、その瞬間──、「たこがヌーッと出てきてフッと動いたら、チンピラ全員が地面...
記事全文を読む→映画関係者が語る。「共演映画『日本侠客伝刃』(71年)がきっかけで、十朱が完全に惚れまくり、『できれば結婚したい』とまで言っていました。ところが自宅へ行っても、健さんは何ら手を出すそぶりを見せない。しびれを切らした十朱が積極的に迫ったそうで...
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