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記事全文を読む→新井貴浩が選手に叩き込む「赤ヘル野球」のルーツは「野村ID野球」だった
赤ヘル野球のルーツはなんと、野村ID野球だった。
広島は今季から新井貴浩監督となり、ペナント奪回を目指している。だが、大幅な戦力アップは望めないのが実情だ。
このオフ、60億円規模の大補強を敢行したソフトバンクや、10人以上の外国人獲得をもくろむ巨人などとは違い、現有戦力のレベルアップが最大のテーマとなってくるだろう。
だが広島には、他球団にない強みがある。自他共に認める12球団一の練習量に加え、一発に頼らず機動力などを駆使して得点を挙げる、赤ヘル伝統の野球がそれだ。
緻密な赤ヘル野球の原点は、古葉竹識監督だといわれている。75年、わずか15試合を指揮しただけで帰国したジョー・ルーツ監督のあとを引き継いで監督に就任。その年、広島に初のリーグ優勝をもたらした。その後も79年、80年、84年と、広島を3度の優勝と日本一に導いた名将だ。
実はその古葉元監督に緻密な野球を叩き込んだのは、あのノムさんこと野村克也氏だった。古葉元監督は広島でプレーしていた70年、当時指揮を執っていた根本陸夫監督と衝突。野村克也兼任監督が指揮する南海ホークスにトレードされた。そこでノムさんに、野球に対する考え方を教え込まれたのだ。
そして71年の現役引退後も、南海で2軍守備走塁コーチや1軍守備走塁コーチを務め、野村ID野球のイロハを学んだのである。
74年に、専修大学の先輩だった森永勝也氏が広島の監督に就任したため、ノムさんの「チームに残ってくれ」という要請を振り切って南海を退団。古巣・広島で1軍守備走塁コーチとして働くことになった。
だが、その後も2人の関係は良好で、古葉元監督はノムさんのことを「いろいろと野球のことを教えてもらった。あの人は僕のお兄ちゃん」と終生、親しみを込めて話していたほどである。
セ・リーグは、野村チルドレンの高津臣吾監督率いるヤクルトが連覇している。そこへ、今度は同じルーツを持つ広島が、新体制で立ち向かってくる。今季の楽しみのひとつである。
(阿部勝彦)
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