スポーツ
Posted on 2025年02月22日 05:58

JRA史上初の「逆転珍事」に学べ!「超大穴」から「大本命」への「馬単1点勝負」に潜む落とし穴

2025年02月22日 05:58

 その珍事は2月16日の京都5レース(3歳未勝利、芝2000メートル)で起きた。

 14頭がエントリーしたこの一戦では、圧倒的1番人気(単勝1.3倍)に推されたロードレジェロ(牡3)が2着に敗れ、11番人気のオデット(牝3)がハナ差の1着でゴールイン。単勝の払い戻しは1万5630円という超大穴馬券となった。

 ところが、だ。ここで場内はさらに騒然となる。なんと馬単の払戻金が単勝の払戻金を下回る珍事が発生したのだ。事実、馬単の払戻金は1万4930円と、単勝に比べて700円も少ないという、驚きの結果だった。

 馬単の払戻金が単勝の払戻金を下回った事例は過去に3回あるが、いずれもが「2着同着」という例外的なケースでのものだった。

 2着馬が2頭いた場合、馬単の払戻金は2点に按分されてしまう。その結果、とりわけ人気馬と組み合わせた馬単で、払戻金が単勝を下回ってしまうのである。

 ところが今回は、2着同着ではない。つまり京都5レースで起きた「逆転現象」はJRA史上初となる珍事だったのである。では競馬ファンは今回の珍事から、何を学べばいいのか。

 例えば穴党が千載一遇の「超大穴馬」を見つけ出したとしよう。この時、多くは「この超大穴馬で払戻金を最大化したい」という欲望に駆られる。ましてや、間違っても連(2着以内)は外さないと考えられる「大本命馬」がいる場合は、なおさらだ。その結果、究極の結論として「超大穴馬」から「大本命馬」への「馬単1点勝負」という、乾坤一擲の勝負馬券が浮上してくる。

 しかし、この最大化戦術には大きな落とし穴が潜んでいる。

 仮に狙った超大穴馬が激走して1着に来たとしても、大本命馬がキッチリと2着に飛び込む保証はない。この点は馬連1点勝負の場合も同様で、大本命馬が3着以下に沈んでしまえば、それこそ「アッチッチ」の大ハズレになってしまうのだ。

「これぞ!」という超大穴馬を見つけ出した時には「欲をかかない」のが鉄則。結局、狙った超大穴馬が不発に終わる場合のリスクを考え、「複勝を保険にした単複勝負」がベストの選択肢となる。勝利の極意は「当たりやすい馬券を買う」に尽きるのだ。

(日高次郎/競馬アナリスト)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク