5月4日のWIN⑤天皇賞・春は、血統と馬格に注目したい一戦。父がディープインパクト系以外の種牡馬で前走のコースが国内、かつ前走の馬体重が460キロ以上だった馬は、19年以降〈1 0 1 54〉と安定感を欠いていました。今年もディープインパクト系種牡馬の産駒と小柄な馬を重視するべきでしょう。
さらに、前走のコースが国内で、4角通過順が7番手以下だった馬は19年以降〈0 0 0 35〉と不振。先行有利というわけではありませんが、極端に先行力が低い馬は疑ってかかるべきだと思います。
中心視したいのは、ジャスティンパレス。一昨年の優勝馬で、昨秋以降の4戦も内容自体は決して悪くありませんでしたから、素直に信頼してよさそうです。
5月11日のWIN⑤NHKマイルCは、格の高いレースで好走したことのある馬が中心。JRAのGⅠかGⅡにおいて「3着以内、かつ4角通過順が2番手以下」となった経験のない馬は、21年以降〈0 1 0 43〉とあまり上位に食い込めていません。
また、前走2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.4秒以上だった馬は、21年以降〈0 1 2 30〉と優勝例なし。なお、3着以内となった3頭は、いずれも同年にJRAの左回りのレースで1着となった経験のある馬でした。コース替わりがプラスに働きそうな馬でないかぎり、大敗直後の馬は過信禁物とみるべきでしょう。
あとは血統も明暗を分けそうなポイントのひとつ。父にディープインパクト系種牡馬を持つ馬は21年以降〈0 1 0 14〉、父にロベルト系種牡馬を持つ馬は21年以降〈0 0 0 12〉です。
無事に出走してきたら、これらの条件をクリアしているイミグラントソング、エンブロイダリーは、高評価するべきだと思います。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「ウルトラ回収率2025-2026(競馬王馬券攻略本シリーズ)」(ガイドワークス)が好評発売中。