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記事全文を読む→ホントーク〈松田邦紀×名越健郎〉(3)ウクライナでは日本の評価は高い
名越 トランプ大統領が誕生して、世界を取り巻く環境が大きく変わりました。ウクライナ戦争も今年は停戦に向けた節目になりそうです。
松田 紆余曲折はあるでしょうけど、その可能性は高いでしょう。トランプ大統領はSNSでいろいろと言っていますが、それに一喜一憂する必要はありません。アメリカは政権として、この戦争を早期に終わらせるし、ウクライナの立場も配慮すると考えていることは間違いありません。
名越 イギリス国防省によると、ロシア軍は3年間で95万人の死傷者が出ているらしく、人員不足から北朝鮮に頼らざるを得ない状況です。停戦はプーチン大統領次第ですが、プーチンが納得できるような停戦条件をトランプは提示できますか。
松田 簡単ではありませんが、このまま進んでも生産性はありません。戦争前にため込んだ資金も底をついているし、原油価格の下落で新たな外貨も稼げない。経済制裁で西側から物資が入らないため、国民の不満も蓄積しています。社会や経済のひずみにどこまで耐えられるかは疑問です。
名越 開戦前に「ロシアが侵攻すれば、あらゆる選択肢を行使する」と、バイデン大統領がプーチンに警告しなかったから、ロシアは攻撃を仕掛けた可能性があると本書に書かれています。ウクライナはアメリカに不信を抱いていませんか。
松田 それはあるでしょうね。さらにいえば、戦争が始まったあともアメリカが強力に軍事支援をしていれば、ここまで長期化しなかったと思っているでしょう。
名越 なぜ欧米は、当初、軍事支援を渋ったのですか。
松田 アメリカを中心に、ロシアを追い込みすぎてはいけないという、何らかの力が働いたのは明らかです。
名越 今後、停戦が実現しても、アメリカはあの時の態度によって世界の信頼を失ったのではないでしょうか。
松田 アメリカの限界が露呈したのは間違いないでしょう。日本や欧州は、それを前提に対米関係を構築する必要があると思います。すでに欧州はアメリカに依存しない方向を模索し始めている。英国のスターマー首相は強力なリーダシップを発揮していますし、フランスやドイツも同調しています。
名越 日本はアメリカと欧州のどちらにつくべきですか。
松田 二者択一の必要はありません。日米関係を維持しながら、欧州との関係を強化すればいいのです。日本はこの戦争が始まった当初から「今のウクライナは明日の東アジアだ」と、ロシアへの制裁を積極的に進めてきました。これを欧州は驚きと共に歓迎し、かつてないほど日本との対話を強化している。いい方向に進んでいると思います。
名越 北方領土問題でウクライナ政府が日本の立場を支持してくれましたが、あれは援助に対する感謝の気持ちからですか。
松田 日本の支援額は世界7位ですが、金額以上に評価されています。相手としっかり話をして、求めているものをタイムリーに支援しているからです。
名越 この戦争によって日本も変わりそうですね。
松田 21世紀にこんな戦争があってはいけないと改めて思いました。しかし、起きた以上、教訓を生かすことも考えないといけない。だからこそ、記録に残さなければいけないと思いました。
ゲスト:松田邦紀(まつだ・くにのり)福井県出身。1982年東京大学教養学部教養学科卒業、外務省入省。96年在アメリカ合衆国日本国大使館一等書記官。98年在ロシア日本国大使館参事官。01年外務省大臣官房海外広報課長。04年外務省欧州局ロシア課長。07年在イスラエル日本国大使館公使。10年デトロイト総領事。13年人事院公務員研修所副所長。21年駐ウクライナ特命全権大使。24年10月離任。外務省退官。
聞き手:名越健郎(なごし・けんろう)拓殖大学特任教授。1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社。モスクワ支局長、ワシントン支局長、外信部長などを経て退職。拓殖大学海外事情研究所教授を経て現職。ロシア政治ウオッチャーとして活躍する。著書に「独裁者プーチン」(文春新書)など。
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