スポーツ
Posted on 2019年05月12日 09:56

川田将雅を下剋上覚醒させた「8つの導火線」(3)言い訳めいたセリフが消えた

2019年05月12日 09:56

 外国人騎手の牙城を駆逐した川田の覚醒理由に、人間性の進化を挙げる厩舎関係者も多い。みずからも言うようにもともと短気で、思ったことをズバズバと口にする性格。それゆえ、競馬関係者から敬遠されもした。

「目上にこびない性格で、ベテランのトラックマンに『お前は』などと言っていたからね。調教師にも『走れる状態じゃないのに、なんで使ってきたんだ』と不満をあからさまにぶつけたり。そりゃ、嫌がられもするよ。でも今はそんな光景は見られず、人当たりがよくなった。結果、調教師の間で評判が上がり、必然的にいい馬が回ってきているんじゃないか」(厩舎関係者)

 人当たりがよくなった原因は、昨夏のイギリス修行と言われる。年齢を問わず、全員で熱心かつ丁寧に馬づくりをしている現場を見て、心を打たれたという。以降、我の強さを抑え、協調性に富むようになった。

 この修行を強く勧めた人物が、若い頃にイギリスで競馬の勉強をした中内田充正調教師だった。中内田師は開業6年目の若手だが、昨今、急激に成績を伸ばし、次代を担う存在と言われる。その中内田厩舎の主戦が川田であり、このコンビで抜群の成績を挙げているのだ 。25勝でリーディング・トレーナーの2位(4月28日現在)だが、そのうち15勝が川田によるもの。騎乗数が31だから、勝率はなんと5割という「黄金コンビ」なのである。

 一方、騎乗面ではみずからレースを操るようになった。トラックマンが分析する。

「例えば昨秋のキセキのレースぶりなどで明らかです。天皇賞・秋(3着)もジャパンカップ(2着)も馬のリズムを重視したうえで前々で競馬し、自分でペースを作る。きっかけは昨春、1番人気馬ファインニードルで高松宮記念を制したことにあるでしょう。世界の競馬を席捲するゴドルフィンにとって、これが日本の競馬での初GI勝利だった」

 大きなプレッシャーの中、勝利を手にしたのだ。トラックマンが続けて言う。

「川田は以前から、ロイヤルブルーの勝負服を着てレースに臨むことに喜びと誇りを感じていましたが、GIをその人気馬で勝ったことで、大きな自信につながった。そのせいか、レースコメントも明らかに違ってきています。言葉が的確なうえ、言い訳めいたことは全く言わなくなった」

 そうした成長ぶりは、後輩騎手との関係にも影響を及ぼした。コワモテなところが敬遠され、近づく者はほとんどいなかったというが、

面倒見のよさが目立つようになったね。今では藤田菜七子(21)も川田を慕っており、機会があれば指南を受けに行っている」(厩舎関係者)

 33歳という年齢からも、伸びしろは大きい。下剋上成って、令和時代を牽引するエースとなることだろう。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年04月25日 08:30

    ある50代の男性は、自分のスマホから見知らぬ番号へ何十件もSMSが送られていたことに、翌月の明細を見るまで気付かなかった。画面はなんら変わっていない。LINEも電話も普通に使えていた。それなのに、スマホは他人の「道具」として使われていたのだ...

    記事全文を読む→
    社会
    2026年04月24日 07:00

    本サイトは4月21日に〈「4.20北海道・東北地震」今回の後発地震注意情報は「かなりヤバイ」!「震度7」「30メートル大津波」で死者20万人の「割れ残り固着域」〉と題する記事を公開し、次のように警鐘を鳴らした。4月20日夕刻に発生したM(マ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    社会
    2026年04月24日 11:30

    まさに「泣きっ面に蜂」である。ほかでもない、「後発地震」と「山林火災」と「クマ出没」という、未曽有の「三重苦」に見舞われている岩手県大槌町の被害実態だ。町民の心胆を寒からしめているコトの次第を、時系列に沿って追ってみると…。三陸のリアス式海...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/4/28発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク