スポーツ

スポーツ紙が書かないプロ野球“裏相関図”<パ・リーグ編>(4)「前年覇者・楽天は内部崩壊も?」

20140403h

 他チームの挑戦を受けて立つ立場の楽天だが、チームの大黒柱の田中将大を欠き、その実力は未知数だ。日本一奪取で一気に権力を掌握したのは、星野仙一監督ではなく、立花陽三球団社長だった。フロントの一部はこの状況に大反発したものの米田純連盟担当が今月末、オリックスに“移籍”。それに追随して、加藤康幸チーム統括本部長も退団し、球団人事が大揺れに揺れている。

 不安な面は他にもある。星野監督は日本一になったコーチ陣には、一切、手を加えなかった。これまで毎シーズン、コーチ人事に着手することでチームを活性化させてきた実績があるだけに、いささか疑問が残る。これまで、一昨年の田淵幸一ヘッドコーチのような交代劇や、昨シーズンのように大久保博元を一軍打撃コーチから二軍監督に配置転換し、二軍打撃コーチだった田代富雄を一軍に昇格させたことが、昨年の日本一につながったのだった。星野監督にしてみれば、問題の多い大久保を解任してもおかしくなかったが、今シーズンも留任。その裏には、オーナーとの関係が良好な大久保を外すことで、秋季キャンプとオープン戦を故郷の岡山・倉敷でできなくなることを避けるという“大人の事情”があるのだった。

 その一方、黄金ルーキーの松井裕樹を一軍に固定。自分の目の届くところに置いていたのも今後の楽天への影響力を温存させるための布石だろう。

 星野との信頼関係が厚い佐藤義則投手コーチの出身であるオリックスから来た三輪隆一軍バッテリーコーチと米村理一軍外野守備走塁コーチの一派に加え、虎視眈々と次期監督を狙う大久保二軍監督──大石友宜二軍バッテリーコーチの旧西武派が、星野監督の預り知らぬところで微妙な関係にあるのだ。

 選手に目を向ければ、マギーに代わって今季獲得したユーキリスも、今のところ快音は聞かれないが、これまでの実績的にはそれなりの打者。田中将大獲得に動いていたヤンキースサイドが推薦した一人と言われているが、チームの成績も結局は外国人選手しだいといったところだろう。

 選手たちも翻弄されている。チームは捕手の嶋基宏を中心に結束が高まっているが、首脳陣の間では、岡嶋豪郎や伊志嶺忠らのいわゆる“星野チルドレン”を起用したがる傾向もあり、ベテランと若手の競争が水面下で繰り広げられているのだ。(一部敬称略)

◆スポーツライター・永谷脩

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , , , , , , , , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
4
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身