3月の大相撲春場所は東前頭4枚目で12勝3敗の優勝同点。悲願の初優勝は逃したが、元大関・高安に「あわよくば」という気持ちはあっただろう。実力は十分なだけに、チャンスがあればいつでも優勝できるはずだ。
「春場所14日目、ガチガチに固まった高安は、美ノ海に敗れてしまった。あれさえなければ、初優勝を飾っていたんですがねぇ」(相撲ライター)
時津風一門の連合稽古が5月7日に、両国国技館の相撲教習所で行われた。8場所ぶりに三役に復帰した高安は、一門外から参加した。
「計6番でしたが、3勝3敗。関脇・霧島を左四つに組み止めて寄り切るなど、力強い取り口を見せていました。もともと自力はある。今場所を大関復帰への足固めの場所とするためにも、2桁白星を目指すと語っていました」(前出・相撲ライター)
先場所は途中休場した豊昇龍が、万全の状態で戻ってくる。そして大の里は連続優勝して横綱昇進へ虎視眈々。そこへ高安が割って入り、初優勝を成し遂げるのか。見どころは尽きない。
(蓮見茂)